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「県内絶滅の花」庭に自生 かほくに「カザグルマ」

5/24(金) 1:19配信

北國新聞社

 かほく市鉢伏(はちぶせ)の長田太洋さん(72)方の庭で23日までに、石川県内で絶滅したとされていたキンポウゲ科の花「カザグルマ」が自生しているのが見つかった。県自然史センターによると昨年、南加賀地方の雑木林で確認されたのに続き、県内2例目。長田さんは身近にあった思わぬ発見を驚くとともに、貴重な種の保全へ自家培養を始めている。

 カザグルマは庭のサルスベリの木に巻き付くようにつるを伸ばし、50輪ほどの花を咲かせている。自宅が神社跡地で、手付かずのまま植生が残った可能性があるという。

 ずいぶん前から花を咲かせていたが、気に留めていなかった。昨年、南加賀でカザグルマが見つかったことを知った知人の指摘を受け、JA石川かほくを通じて県に調査を依頼した。

 県は今年の開花を待って現地を確認。がくが8枚で、花の下に小さな葉のような小苞(しょうほう)がなく、おしべの軸にあたる花糸(かし)に毛がないことなどから、「カザグルマ」だと特定した。

 周辺への聞き取り調査で、かつては複数箇所でカザグルマとみられる花が自生していたとの証言を得たことから、自生株の生き残りだと判断した。

 県自然史センターの高木政喜理事長は「県内での自生は貴重な発見。まずは守ることが大切で、長田さんとも話し合いながら、今後の保存に向けて検討していきたい」と話した。

 長田さんは昨年の開花後、挿し木での栽培に挑戦し、3割が花を咲かせた。近縁種のテッセンを参考に屋外とビニールハウス内で鉢に植えて育てた。

 自生株周辺には人が入らないようくいを立て、盗掘防止へ防犯カメラや人感センサーライトを設置した。長田さんは「なんとなく眺めていた花がまさか絶滅種だったとは驚き。栽培法を確立し、いずれは鉢伏が『カザグルマの里』と呼ばれるくらい増やせたらうれしい」と意欲を見せた。

北國新聞社

最終更新:5/24(金) 1:19
北國新聞社

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