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ランボよオマエもか!の“超巨漢SUV”は意外に紳士なヤツ

5/25(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【クルマは乗らなきゃ語れない】

ランボルギーニ・ウルス(2779万円)

 ◇  ◇  ◇

 まさにランボルギーニよ、オマエもか! のスーパー巨漢SUVに乗ってきた。その名もウルス! 最近ロールスロイスやベントレーなどのラグジュアリーブランドがかつてないスーパーSUVを続々リリースさせており、ある意味その流れへの対抗馬。

 かつてイタリアのスーパーカーブランド、ランボルギーニはLM002という巨漢4WDを持っていたが、そちらは本格クロカン用。乗用車的なSUVは今回が初めてと言ってもいいだろう。ちなみに「ウルス」は、家畜以前の野生の雄牛の意味で、牛にとってのシーラカンスのような存在らしい。

 それだけにサイズ、スペックは異様なレベルで全長×全幅×全高は5112×2016×1638mm。長さ5m、幅2mを雄に超えており、ホイールベースも3m超え。車重も2.3トン超とハンパない。

■インテリアもお上品にまとまって

 一方パワートレインは4ℓV8ツインターボで最高出力650HP! 最大トルク850Nm! と世界最高レベル。ロールスロイス・カリナンが6.5ℓV12ツインターボで571ps、ポルシェ・カイエンターボが同じ4ℓV8ツインターボで550psなことを考えるといかにパワフルか分かるし、カタログ上の最高速も時速305kmとSUV世界最速。

 だが、実際に乗ってみるとビックリするほどジェントリー。見た目は平べったいスーパーカーの下に、分厚い肉でも挟んだような上げ底ランボルギーニデザインだが、ゴツゴツしてないし、ボディーカラーが黒だったこともあって意外に恐ろしさもない。

 インテリアもランボルギーニらしい小径ハンドルやスーパーカー、ガヤルドなどでお馴染みのANIMAと呼ばれるバカデカいドライビングモード選択デバイスが付くが、全体的にはお上品。

■まるでサルーンに乗っているかの快適性

 実はウルス、今や同じVWグループ傘下のアウディQ7、ポルシェ・カイエンなどと共通プラットフォームで造られており、中でもアウディとの関係が深い。秘かに「アウディが造ったランボルギーニ」と言われるほど全体の品質感は高いのだ。

 エンジンもかけたとたん♪フォーンとワイルド音と響かせ、4ℓV8が軽く6800rpmのレッドゾーンまで振り切るが、乗り心地は予想外に快適。発進直後から妙なギアショックなどは皆無で滑らかに加速し、特にANIMAをノーマルの「ストラーダ」に設定したままだと、まるで大きな超高速サルーンに乗ってるかのよう。

 走行モードをサーキットを表す「コルサ」に設定すると、確かに音圧が高くなり、足回りも硬くなって、よりシャープなコーナリングを見せるが、とても獰猛なランボルギーニとは思えない走り味。

 だが、価格を見てるとわかってきた。ウルス2779万円は確かに高いが2人乗りスーパーカーのガヤルドは3223万円、さらに上のアヴェンタドールは4490万円からともっと高い。要するにウルスはスーパーカーの上に存在するかと思ったら逆。それらを支える4ドアサルーンとしてのスーパーSUVなのだ。

 そう考えると味付けにも納得。アヴェンタドールで激しくサーキットを走った後、家に帰る道で乗るのはウルス! 熱さを冷ましつつ乗るようなクルマなのである。

(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

最終更新:5/25(土) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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