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あの日、AKB48だった無数の少女たちの「今」

5/25(土) 11:20配信

BuzzFeed Japan

「裏ではドロドロしてたんでしょ?」なんて100万回聞かれた

大木さん自身は今、アイドルとして過ごした日々をどう振り返るのだろう。

「やっぱりメンバーは特別ですよね、今も。家族とも友達とも違う、もっと強い絆があります。ロケバスにぎゅうぎゅうに詰め込まれてカチコチのお弁当を食べて、目が回るようなカオスな時間を一緒に過ごした仲間は特別です」

「もちろん楽しかった思い出だけじゃなくて。毎日一緒にいるすごく仲がよい子が選抜メンバーに選ばれて、私は選ばれないわけですよ。愛と憎しみ……うーん、憎しみじゃないですけど……とにかく『ただの仲良し』ではない、複雑で強い人間関係を築けたのはすごい経験だったなと思います」

「そういう競争社会にいると他人に攻撃的になりそうですけど、逆に“魂の純度”が上がっていることに気づくんです。みんなたくさん傷つくから、人の痛みがわかるようになっていく。『裏ではドロドロしてるんでしょ?』なんて辞めてから100万回聞かれましたけど、違うんですよ。人に優しくないとやっていけないんです」

“十字架”を背負って生きていく

こんな本を作ります、と事前にAKB48グループの関係者に伝えた時、こう言われた。

「そういう企画ならぜひ。母校としてうれしい」

アイドルを挫折した人ではなく、新たな世界に羽ばたいた“卒業生”として。直接的にアイドル経験が生きているかはもちろん人それぞれだが、どんな仕事をしていても、あの日々は確実に血肉となっている。もちろん大木さんの中でも。

「これから先も『元アイドル』という十字架はずっとついてまわると思うんです。……むしろ、この本でいっそう『元アイドルライター』と言われるようになっちゃいますよね(笑)。呪縛から逃れたくて書く仕事を始めたはずなのに」

「でも、それでいいんですよね。タトゥーみたいなもの。消えるものじゃない」

「元アイドルとして、元アイドルのたくましさを、ありのままに伝えたい。それは私だからできることかなと思うんです」

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最終更新:5/25(土) 11:20
BuzzFeed Japan

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