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元「イスラム国メンバーで立命館大准教授」イラクで拘束。日本とテロ組織の関わりは

5/27(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

IS(イスラム国)に参加していた疑いのある、バングラデシュ出身で日本に帰化した立命館大学の元准教授が、イラクで囚われているという。5月20日、バングラデシュのメディア各社が同国情報機関からの情報として報じた。

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この人物はモハメド・サイフラ・オザキ容疑者。バングラデシュで生まれ育ったヒンズー教徒で、2002年に日本に留学。その後イスラム教徒に改宗した。さらに日本人女性と結婚して日本国籍を取得。立命館大学の准教授として生活していた。

ところが2015年、家族とともに蒸発同然で日本を出国。ブルガリアに渡った後は行方がわからなくなった。

それから数年を経た2019年3月、シリア東部に残っていたIS最後の拠点で、他のバングラデシュ人戦闘員とともに投降したとされ、その後、イラク北部のスレイマニヤに身柄を移送された。

日本人の妻と子ども2人はすでに空爆で死亡しており、残された3人の子どもはすでに日本に送還されたとの情報もある。

オザキ容疑者は日本国籍を取得しているから、当然、日本人である。言ってみれば、ISに参加した初の日本人である可能性がある。

テロ人脈は日本ではなくあくまでバングラデシュ

オザキ容疑者の名前が大きく報じられたのは、2016年7月にバングラデシュの首都ダッカで発生したレストラン襲撃テロの後だった。日本人7人を含む22人が殺害された事件だが、バングラデシュ捜査当局の調べで、オザキが犯人グループの関係者の1人として浮上したのだ。

現地の報道によると、オザキはバングラデシュ人の若者をイスラム過激派に勧誘する役割を担っており、IS志願者をいったん日本に入国させ、それからトルコ経由でISに送り込む工作を行っていた疑いがあるという。ただし、バングラデシュのメディアには不確かな情報も多く、詳細はいまだ不明だ。

バングラデシュから日本経由でトルコに要員を送り込むという手口は、日本での滞在実績があったほうがトルコに入国しやすいということらしいが、それだけ渡航経費が余計にかかることになる。

仮にそれが事実だったとしても、バングラデシュからトルコに渡るにはもっと安価なルートがあり、しかも必ずしも不可能ではない。ISが日本経由という非効率的な工作ルートを、少なくとも大がかりに組織しようとしていたとは考えにくい。

それより、ISの従来の方針から考えれば、日本にオザキのようなIS賛同者がいるなら、彼の周囲の日本人を仲間に引き入れることのほうが価値が高い。日本旅券(パスポート)保持者だからである。ISでは、欧米でのテロ作戦に参加しやすい西側先進国の旅券保持者が優遇されていたのだ。

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最終更新:5/27(月) 12:10
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