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数十年ぶりのニシン群来は「サハリン系」 戦前に豊漁もたらした集団

5/27(月) 17:02配信

北海道新聞

「春ニシン」の安定した来遊に期待

 【稚内】留萌、宗谷管内各地で数十年ぶりに確認されたニシンの産卵で海面が白く染まる「群来(くき)」は、戦前に豊漁をもたらした「北海道・サハリン系」の集団とみられることが道立総合研究機構稚内水試の調査で分かった。地元の漁業関係者は、かつての「春ニシン」が再び安定して来遊してくることを期待している。

【動画】約60年ぶり羽幌に大規模「群来」

2015、16年生まれと判断

 群来は4月末~5月上旬、稚内市、宗谷管内礼文町、留萌管内の小平町や羽幌町など日本海側の沿岸各地で相次いで確認され、ほとんどが1950年代前半以来だった。同水試は稚内の前浜2カ所で水揚げされた各120匹を調査。来遊時期や年齢、頭から尾びれの分かれ目までの長さなどから、2015、16年に生まれたサハリン系群の可能性が高いと判断した。

水温が低く北海道側に流入しやすく

 同水試によると、道北の日本海側の海域で、冬から春にかけての水温が平年より2度前後低く、ロシア・サハリン州や沿海地方の沿岸から太平洋までを広域で回遊するサハリン系群が北海道側に流入しやすい状況だった。4月末ごろ、水温が4~5度に一気に上昇したことも産卵を誘発し、大規模な群来となった。昨年から群来や魚群の情報が目立つようになっており、同水試の星野昇研究部長は「海洋環境の大きな変化の一環で、母体資源が増えている可能性はある」とみる。

脂が乗って味も良く高値に期待

 稚内漁協では、石狩湾系とみられるニシンが一部水揚げされている。だが、稚内沿岸に来遊するのは4月後半と遅く、単価は1キロ当たり200円台後半と安い。木村直治専務は「サハリン系なら脂が乗って味が良く、値段も上がるかもしれない。毎年来遊してほしい」と話す。(岩崎志帆)

北海道新聞社

最終更新:5/27(月) 17:02
北海道新聞

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