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「つらかった思い、消え去った」 フィリピン残留邦人女性、父親の墓に手合わせ涙

5/27(月) 10:05配信

沖縄タイムス

 【うるま】太平洋戦争前にフィリピンに渡った県出身の故冨里清繁さんと現地の日系人女性の間に生まれたフィリピン残留日本人の冨里ゼナイダスミコさん(78)が26日、うるま市津堅島にある亡き父の墓参りに初めて訪れた。父が眠る門中墓に手を合わせ「父と再会でき、家族にも会えてうれしい。父を失ってからの孤独やつらかった思いがここに来て全て消え去った」と涙を流した。異母弟の冨里利雄さん(71)ら親戚も同行した。

 ゼナイダさんは約10分間、目に涙を浮かべながら墓に顔を寄せた。父には「墓参りをしたいとの願いがかない、沖縄で家族にも会えたことに感謝を伝えた」という。「父は生前、地域に貢献したと聞いた。父の子であったことを誇りに思う」とほほ笑んだ。

 島で出迎えた親戚の東松根信子さん(62)は「お会いできて良かった。ゼナイダさんは利雄さんに会って、自分は一人じゃなかったと実感したと言っていた。これまでどんな苦労があったのだろうか」とおもんぱかった。異母弟の冨里哲司さん(59)は「親父はきっと墓でありがとうと言っている。帰国しても今日のことを糧に長生きしてほしい。次は自分がフィリピンを訪れたい」と再会を誓った。

門中墓に身を寄せ、亡き父への思いをはせる冨里ゼナイダスミコさん=26日、うるま市・津堅島

最終更新:5/27(月) 20:30
沖縄タイムス

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