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狭まる日産包囲網、交渉力低下不可避-FCAがルノーに統合提案

5/27(月) 11:29配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が仏ルノーに経営統合を提案した。統合が実現すれば世界第3位の巨大自動車メーカーが誕生する。日産自動車はこれまでルノーからの統合提案を拒否してきたが、ルノー側の規模が拡大すれば交渉力が弱まりかねない。

FCAは27日、ルノーに統合を提案した。FCAの発表資料によると、両社の株主が統合会社の株式を50%ずつ持ち合う内容。昨年実績をもとに計算すると売上高1700億ユーロ(約21兆円)、営業利益は100億ユーロで年間の世界販売台数が870万台程度と世界3位の自動車連合を形成するとしている。統合により年間50億ユーロのシナジー効果が既存のルノーと日産、三菱自動車の3社連合の分に上積みされる見通しで工場閉鎖は行わないという。

フランスには同国企業の株式を2年以上持つ株主に2倍の議決権を与える「フロランジュ法」があるが、FCAによると、統合会社の株式については同法は適用されないとも記した。

ルノー取締役会は同日会合を開き、FCAの提案を検討するが、仏政府や市場ではすでに前向きに受け止める動きが広がっている。仏政府の報道官は仏テレビ番組で統合計画を支持する姿勢を表明。ルノーの株価は一時17%高、FCAの株価は一時19%高を記録した。

事情に詳しい関係者によると、両社は統合後に日産と三菱自動車にも参加を呼び掛ける見通しだ。FCAはルノーが短期的に日産との取引を目指さないと同意することを協議の必要条件にしているという。別の関係者によると、日産は両社間の協議には関与しておらず、協議についてポジティブな考えを持っていないという。日産広報担当者はコメントを控えた。

一方、日産はカルロス・ゴーン前会長の逮捕を巡る騒動も尾を引いて業績が低迷。営業利益でもすでにルノーを下回っている。日産の筆頭株主でもあるルノーが経営統合を強く求める中、日産側に有利な材料は乏しい。

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最終更新:5/27(月) 16:56
Bloomberg

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