ここから本文です

「残業代」給与明細で確認してる?  サラリーマンを守る「仕事と法律」 法定休日と所定休日の違いは……

6/4(火) 7:00配信

withnews

 新入社員の研修期間も終わり、会社に向かう足が重く感じられている人も多い季節です。でも、その働き方、法律的に問題ないのでしょうか?「仕事が遅いから会社に残るのは残業にならない」「日曜でも新人研修は出勤扱い」。伊澤文平弁護士は「泣き寝入りせずに相談を」と訴えます。自分のせいにする前にチェックしておくべきポイントを、実際に起きたニュースを交えながら解説します。

【漫画】「俺の若い頃はなー」 家畜ならぬ「社畜文化」にもの申す!ニワトリ社員たちの生き様に共感

(1)仕事が遅いから残って作業……は残業?

《違法残業2802事業所、是正勧告》
厚生労働省は、過労死の労災請求などがあった全国8494事業所を対象に昨年11月に実施した集中取り締まりで、33%に当たる2802事業所で違法な残業が見つかったとして是正を勧告したと発表した。このうち868事業所で月100時間超の残業をしていた労働者がいた。=2019年4月26日朝日新聞から

 初めて経験する仕事に慣れず、残業が続いているかもしれません。しかし、その残業は適法でしょうか。

 そもそも「残業」とは、定められた労働時間外に会社の指示によって働くことです。課せられた仕事を、締め切りまでに処理することが難しく、自らの判断で残業する場合も、労働時間に当たります。下記の場合も残業です。

 ・早朝出勤など定時前の業務開始
 ・仕事の持ち帰り
 ・タイムカードを強制的に押させた後に仕事をする

 ただし、自主的な調べ物や、業務命令ではなく個人的なデスクの掃除などで残っている場合は、労働時間には当たりません。

 残業が続いているのに「新入社員は会社に貢献していないから残業代は支払われない」と言って、会社側が残業代を支払わないケースもあります。しかし、新入社員であっても、会社側は残業代を支払う必要があります。労働者と会社側で労働契約が結ばれている以上、労働基準法は適用されるからです。給料が出たら、明細を見て、残業代がきちんと支払われているかチェックしてください。

 残業代は、残業時間×1時間あたりの基礎賃金(時給)×割増率です。

 労働基準法では1日8時間、1週40時間時間以上働かせることはできません。しかし、時間外、休日労働に関する協定届「36協定」(労働基準法36条に基づく労使協定のこと)を結んだ場合、その合意の時間数の範囲内で残業させることができます。36協定が締結されていなければ、残業をさせることはできません。

 また、36協定では、一般労働者の場合、残業時間は、1週間で15時間、1ヶ月で45時間、1年で360時間が上限となっています。しかし「特別条項」が設けられている場合は、この上限を超えて時間外労働をしてもらうことが可能になります。その場合でも上限は「年720時間以内」にすることが改正法で定められています。

 就業規則や雇用契約書などで、36協定が締結されているか確認し、結ばれていれば、自分の会社における残業時間の上限を調べましょう。

 個人の裁量で労働時間を決められる「裁量労働制」の場合、基本的に残業代は支払われません。このほかにも、「変則労働時間制」がとられているかなど特殊な労働条件かどうか確認する必要もあります。

《残業上限規制への対応は四苦八苦》
残業時間の罰則つき上限規制は、大企業には2019年4月から適用される。残業時間の上限を「年720時間以内」「繁忙月の上限を100時間未満」とするなど、事実上青天井になっている残業時間に初めて法的な強制力がある規制が設けられる。規制強化を先取りして残業削減を進める企業がある一方、対応が遅れている企業も少なくない。
朝日新聞は昨年、各地の労働局に情報公開請求するなどして、日経平均株価を構成する東京証券取引所1部上場225社の労使が結んだ残業時間の上限を定める協定(36協定)のうち、最も長い協定時間を調べた。その結果、昨年7月時点で少なくとも41社が規制の対象となる「月100時間以上」の協定を結んでいた。=2018年7月4日朝日新聞から

1/5ページ

最終更新:6/4(火) 7:00
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事