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「背後からガバッ」金正男暗殺、11日前に完成した毒の塗り方 「いたずら撮影」の出演料は……

6/9(日) 7:00配信

withnews

 背後から忍び寄り、顔をさわって、逃げる――。「いたずら番組の撮影」と称して金正男(キム・ジョンナム)氏に毒を塗ったとされるベトナム人のドアン・ティ・フォンさん(31)は、事件前にも全く同じ動作で、見ず知らずの通行人に「いたずら」を仕掛けていた。その場面を捉えた監視カメラ映像には、フォンさんを「特訓」する北朝鮮工作員らしき影が写り込んでいた。(朝日新聞国際報道部記者・乗京真知、鈴木暁子)

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到着ホールを見つめる影

 映像は事件11日前の2017年2月2日付で、ベトナムの首都ハノイの空港の到着ホールを写している。ベトナム警察が事件後に見つけたものを取材で入手した。

 映像では、大勢の人たちが旅行客の到着を待ち、名前を書いた紙を掲げている。

 その人垣を観察するように、腕組みをした人物が2人、数十メートル離れた場所から視線を向ける。1人は白い長袖シャツにショルダーバッグをかけた茶髪の女性で、もう1人は帽子を目深にかぶった長身の男性。「いたずら番組」の撮影に挑むフォンと、自称カメラマンで北朝鮮工作員とされるミスターYの影だ。

 ホールの隅に肩を並べて立つ2人は、知り合いの到着を待つカップルのように見える。

携帯カメラで撮影か

 午後4時半、シンガポールーハノイ便の旅行客が入国審査を終え、到着ホールに姿を見せる。それまでホールを眺めていたフォンが、急に動き出す。ミスターYの方を向き、手を差し出す。手のひらに何かを塗られているようだ。数秒後、ハンドクリームをなじませるようなしぐさで両手を擦り合わせながら、旅行客のあとを追いかける。

 旅行客が到着ホールの出口に差しかかった瞬間、フォンが背後から飛びつく。目隠しでもするかのように、肩越しに両手を伸ばして顔を触る。驚いた様子で振り返る旅行客に、フォンは小さく頭を下げて立ち去る。

 すぐそばでは、ミスターYが携帯電話を右手に掲げ、フォンの動きを追いかける。携帯電話のカメラで、動画を撮っているように見える。

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最終更新:6/14(金) 23:50
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