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「保護者にもケアが必要」 川崎殺傷事件 子どもを送り出すのがつらいあなたへ

5/30(木) 11:42配信

BuzzFeed Japan

また子どもが犠牲になった。四六時中、親がそばにいるわけにもいかないし、大人がいても防ぎようがない事件だった。それでも、今日も子どもを送り出す。この途方もない不安感を、どうすればいいのだろう。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

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「早く机の下に潜って!」

真新しい防災頭巾をかぶった1年生の子どもたちが、一斉に机の下に隠れ、息をひそめた。子どもたちが先生から聞いたのは、本当にあった怖い話だった。

<昔、小学校に刃物を持った男が侵入し、子どもたちを刺し、守ろうとした先生たちもけがをしてしまいました。だから、自分の身は自分で守るんだよ>

これは、東京都内のある公立小学校で5月にあった防犯訓練。その内容が、保護者の間で話題になった。

「訓練の後から、子どもが学童保育から一人で帰れなくなってしまった」

「そんな状況なら子ども一人の力ではどうにもしようがないのに、自分の身は自分で守れ、だなんて......」

どうしたって守れない

4月19日、東京・池袋で87歳が運転する車が暴走し、12人が死傷。3歳の女の子と母親が亡くなった。

5月8日、滋賀県大津市で散歩中の保育園児が交通事故に巻き込まれ、2歳の園児2人が死亡した。

そして5月28日、川崎市登戸の路上で、小学生ら19人が相次いで殺傷される事件が起きた。教師が付き添った列の背後から近づいてきた男は、無言で2本の包丁を振り回したという。

「もう、無理」「ニュースは見ないようにする」「明日から子どもの送迎を始める」

SNS上には、動揺する親たちのつぶやきが広がった。

どんなに大人が力を尽くしても、子どもを守りきることはできない。そんな無力感にさいなまれながら、それでも多くの親たちは毎朝、子どもを送り出す。

「気をつけてね」と。

保護者のケアがおろそかに

「子どもが巻き込まれる悲惨な事件や事故があると、子どもの心理的ケアの必要性はしきりに言われますが、保護者のケアという視点が抜けているのが気になります」

そう話すのは、児童心理司として児童相談所に19年間勤務した経験がある、家族問題カウンセラーの山脇由貴子さんだ。

「報道を見たことで、うちの子も同じような目に遭うんじゃないか、と不安を募らせる保護者は少なくありません。子どものケアはもちろん大事ですが、まず保護者の気持ちが安定していなければ、子どもも不安定になってしまいます」

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最終更新:5/30(木) 12:24
BuzzFeed Japan

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