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東毛地域の住宅で多頭飼育崩壊を確認 ネコ105匹に去勢・避妊手術 群馬の動物愛護NPO法人

5/30(木) 6:02配信

上毛新聞

 群馬県の動物愛護団体NPO法人、群馬わんにゃんネットワーク(高崎市、飯田有紀子理事長)は28、29両日、東毛地域で多数のネコを飼う民家から59匹を運び出し、去勢・避妊手術をした。既に施術した46匹と合わせると計105匹。同団体が把握した県内最大規模の多頭飼育という。飼い主一家は餌や水を与え、ネコへの愛情もあるが、数が増えすぎて飼育環境は“崩壊”していた。

◎悪意なしも責任感じず 「アニマルホーダー」可能性も

 室内を無数のネコが縦横無尽に駆け回る。住人の生活空間でありながら、毛が散乱して独特の臭気が立ちこめている。爪を研いだ障子の木枠はぼろぼろだ。

 会員は1匹ずつ抱えてケージに入れた。近くの福祉施設の一室を借りて運び込み、ふー動物病院群馬分院(藤岡市)の亀田博之さんが施術して翌日に返した。

 飯田理事長によると、飼い主は「雌雄で部屋を分けている」と説明するが、実際にはネコは近親交配を重ねて数を増やし、異常な状態で生まれたり、生後すぐに死んだりすることもあった。

 端緒となる情報は今年1月、地元のボランティアから寄せられた。県央地域のペット禁止の公営住宅に住んでいた一家は、拾ったネコを増やして悪臭などで退去させられ、ネコと共に転居してきたとみられる。

 1匹1匹にはかわいらしい名前が付けてあった。飼い主は当初、手術することも、手術済みか区別するための耳の切り込みも「かわいそう」と拒んだ。ネコが好きで悪意はないが、生き物を飼う責任は感じていない様子だったという。

 世話できる数を超えても動物を飼わずにいられないといった特徴から、米国精神医学会が精神疾患とみなし全国で類似例がある「アニマルホーダー」に当てはまると飯田理事長は推測する。その上で、「自覚しにくく、周りが気付くしかないが見つかりにくい。ネコのせいではなく人間の問題だ。防ぐには福祉や医療、行政、地域住民も関心を高める必要がある」と指摘している。

最終更新:5/30(木) 6:02
上毛新聞

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