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ミュージシャンだってきれいな空気で演奏したい 肺がんを経験したアマチュアギタリストが作る煙らないライブハウスのサイト

5/31(金) 11:01配信

BuzzFeed Japan

たばこを燻らせながら演奏するミュージシャンに、煙や人の熱気でむせ返るようなフロアーー。

ライブハウスと言えば、そんな空間が思い浮かぶ人も多いのではないだろうか?

ところが、ミュージシャンの中にも煙が苦痛だったり、病気になって煙を避けなければならない人もいる。長時間そこで煙に晒されるスタッフも同じだ。

そんな切実な思いから、神奈川県に住むアマチュアギタリストの宮澤尚一さん(56)はたばこの煙を吸わずに演奏が楽しめるライブスポットの情報サイト「NO SMOKING LIVE」(http://nosmoking.live/)を2018年の8月にオープンした。

驚くことに、その直後の10月下旬、自身が肺がんにかかっていることがわかる。

「ますます煙のある会場では演奏もしたくないし、客としても行きたくなくなりました」

5月31日は世界禁煙デー。来年4月には受動喫煙を防止する改正健康増進法も全面施行される。たばこや酒と結び付けられることも多い音楽業界で、禁煙を求める動きは根付くのだろうか?
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

ジャンルに関係なく煙がつきものの音楽スポット

「NO SMOKING LIVE」に現在掲載しているライブスポットは全国104店舗。厳密に屋内完全禁煙を要件にしているわけではない。

囲われた喫煙室を設けていたり、1階、2階で禁煙、喫煙に分かれている分煙だったりなど、客が希望すれば煙を避けることができる店は載せている。テラス席など外を喫煙としている店も掲載した。

「ライブハウスではホール内は禁煙でもバーカウンター付近を喫煙にしているところもある。客として演奏を聴くときにドリンクは必須ですから煙に晒されることが確実なので、そういうところは外しました」

アマチュアバンドでギタリストとして演奏活動をしている宮澤さんは非喫煙者だ。

「ライブのある日はリハーサルのために昼過ぎに会場入りし、午後10時頃までいるわけですが、煙が苦しくて、外に空気を吸いに出ることも多かったんです。服も楽器も煙臭くなるし、とても苦痛でした」

自分はブラックミュージックを得意としているが、音楽業界、特にジャズ関係は喫煙者が多い。

「ジャズ喫茶もそうですが、音楽と、煙や酒は伝統的にセットになっている文化なんです。音楽のジャンルに関係なく、特に少し上の世代はたばこを吸う人が多いし、演奏する店の方でも分煙や禁煙に踏み切れないところが多い」

ただ、アコースティック音楽中心のライブハウスなどは全面禁煙にするところもあった。ハーブティーなどをメニューに置く、自然派志向の店などだ。

「周りのミュージシャンやシンガーも禁煙の店があったら大喜びで出ている人が多かったです。音響さんなど裏方を務める店のスタッフも我慢している人が多い印象でした。それでもなかなか禁煙が広がらないのが不思議でした」

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最終更新:5/31(金) 11:01
BuzzFeed Japan

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