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連載【米国市場調査レポート】拡大する有機食品市場、老舗専門店は独自路線をまい進

5/31(金) 17:35配信

健康産業新聞

 本紙では3月6日から9日にかけて、米国市場調査ツアーを実施し、40人以上が参加。アナハイムで開催された「第39回ナチュラルプロダクツエキスポ・ウエスト2019」と合わせて、ロサンゼルスおよびサンフランシスコにおいて健康志向系スーパーの店舗視察を行った。店舗視察を中心にレポートする。

 「有機食品の売上高は452億ドル(2017年度)」と語るのは、米国在住食品コンサルタントの吉田隆夫氏。昨対比では、22億ドル増え、5 %増で推移しているという。食品全体に占める割合でも、全体の5.5%を占めるまでに拡大。米国市場では「安心・安全」「より健康的な食品」「環境に配慮した食品」を訴求する傾向が強くなっていると指摘する。

 近年の旺盛な需要を背景に、米国の大手食品スーパーでは有機食品の販売に注力する動きが活発化。PBブランドの展開なども市場拡大を後押しする要因となっている。有機食品の購入先に関する調査では、セーフウェイなどの一般食品スーパーが87.75%、ホールフーズなどの自然食品専門スーパーが48.52%との統計も。これまで自然食品専門店でしか購入できなかった有機食品が、一般食品スーパーでも購入できるようになった現状を如実に物語る。

 また、全体的なトレンドとしては、健康志向系(専門店)とディスカウント系(一般スーパー)の二極化が進み、価格競争も激化。自然食品専門店など従来型の小売店が苦境に直面している側面もある。こうしたなか、各専門店では独自の取り組みに力を入れている。ホールフーズマーケットでは、自社PBブランドの「365」を展開。オーガニック一辺倒から、「低価格化」「PB商品の品揃え強化」といった施策を打ち出す。さらに、惣菜の充実やイートインの併設などにも取り組み、新規顧客層の開拓に注力している。

 カリフォルニア州の老舗ナチュラルスーパー・エラワンは、「コールドプレスジュース」コーナーを充実、一般食品スーパーとの差別化を図っている。同店では常時50種類以上のコールドプレスジュースをラインアップ、米国で流行しているダイエット法“ジュースクレンズ”に対応した品揃えを強化する。

 1969年創業の老舗自然食品スーパー・グッドアースでは、プライスカードにマイル数を表示する取り組みも。商品の移動距離を示すマイル数を1ケタ単位まで表示することで、「ローカル志向」を意識した店舗運営を行う。

 今回の店舗視察では健康志向系のスーパーを中心に訪問したが、各社の品揃えで目立ったものに「オートミルク」があった。オートミルクメーカー・OATLYの担当者によれば、「オートミルクはコーヒーとの相性が良く、米国では牛乳の代替えとしての需要が高まっている」という。スーパーでの取扱店が順調に増えたほか、「コーヒーショップでは100店舗から3,000店舗にまで急拡大した」とその人気ぶりを説明する。

 植物性ミルクの市場が活況を呈している中で、米国ではオートミルクがニューフェイスとして登場。植物性の代替えミルクに新たな潮流が生まれている。

最終更新:5/31(金) 17:50
健康産業新聞

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