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山田洋次が一度は寅さんを「殺した」理由 桑田佳祐にラブレターを書いたワケ

6/1(土) 7:04配信

BuzzFeed Japan

「渥美清さんが生きていたら、桑田佳祐君と意気投合したんじゃないか」

映画『男はつらいよ』シリーズの山田洋次監督は言う。

12月27日公開の新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』では、桑田佳祐がオープニングに出演し、主題歌を歌う。異色とも思えるコラボレーションは、実は必然だったのかもしれない。

寅さんを通じて大衆の心のふるさとを描き続けてきた山田監督が、『ひとり紅白歌合戦』で昭和・平成の大衆音楽を集大成した桑田への思いを語った。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】

桑田君の歌にしたい

――『男はつらいよ お帰り 寅さん』への桑田さんの起用はどのようにして決まったのですか。

テレビで桑田君が『男はつらいよ』を歌っているのを聴いたことがあって。かねがね彼の歌を使いたいと思っていたの。

いつもは寅さんの歌で映画が始まるんだけど、今度はいっそ桑田君の歌にしたいと。それで本人に直接手紙を書いたわけです。

二人のハートはとても近い

――手紙にはどんなことを書いたのでしょう。

まず、もともと僕が彼の音楽のファンだっていうこと。かなり昔だけど、寅さんのなかで彼の歌を使ったこともあるんですよね。

(※第40作『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』は、サザンオールスターズの『ステレオ太陽族』が挿入歌になっている)

その彼が寅さんを歌ってくれているのを聴いて、とても嬉しかった。

渥美清さんが生きていれば、きっとアーティストとして、あなたと意気投合できたんじゃないか。だから何とか、映画のなかであなたの歌を使わせてもらえないか。

そんなことを書いたんじゃなかったかな。二人のハートがとても近いような気がしてね。何だか感じるのよ。

観客と握手する

――お二人のどんなところに共通点を感じますか。

桑田君はミュージシャンだけど、舞台人でもある。いつも生の観客と接している人でしょ。

渥美さんもかつて舞台人であった時の観客との心の交流を財産にしていた人なのね。そういう観客との関わり方が似てるっていうか。

渥美さんに言わせると「私が舞台から手をさしのべる。観客がその手をみんなで握ってくれる。そこで芝居っていうのは成立するんです」と。

多分、桑田君もそういう思いで歌っているんじゃないかな。それなしにあれだけ長い間、観客から愛され続けるっていうことはあり得ない。彼のステージを見ながら、そう思いましたね。

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最終更新:6/1(土) 22:33
BuzzFeed Japan

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