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ビックカメラ、ダイナミック・プライシングのシステムを導入か

6/1(土) 11:20配信

THE PAGE

需給に応じて瞬時に価格を変更

 家電量販店のビックカメラが、店頭価格を随時、変更できる「ダイナミック・プライシング」のシステムを全店舗で導入します。アマゾンに代表されるネット通販の世界では、需給状況に合わせて価格が随時変動するのは当たり前となっていますが、こうした流れがいよいよリアル店舗にも及ぶことになります。

 日本経済新聞の報道によると、ビックカメラは、価格をデジタル表示できる電子棚札を導入し、いつでも店頭価格を変更できる「ダイナミック・プライシング」のシステムを2020年度末をメドに導入します。

 これまでも家電量販店では需給に応じて店頭価格を変更する措置を行ってきましたが、紙の値札の場合、店員がそれを張り替えるという作業が必要となります。価格変更の頻度が高すぎると、店員が値札の張り替え作業に追われてしまい、接客に集中できないという問題がありました。電子ペーパーを使った新しいシステムでは、本部の操作で瞬時に価格を変更できるので、店員は接客に集中することが可能です。

AIによってリアルタイム価格変動はさらに普及

 アマゾンなどネット通販サイトでは、価格を随時変更するのはもはや当たり前になっています。他店の価格動向や商品の売れ行きなどを随時チェックし、自社の利益を最大化できるよう、価格をリアルタイムで変えていきます。これに対してリアルな店舗では、価格変更の頻度が低いことから、ネットのような機動的な動きができません。最近では店頭に買いに来た顧客も、スマホでネット通販の価格をチェックし、ネット通販の方が安い場合には、購入しないというケースもあり、リアル店舗を持つ量販店としては、価格のコントロールがより重要となっています。このシステムを導入すれば、理屈上は、ネット通販と同じように価格を変えられますから、量販店にとっては効果が大きいでしょう。

 今後、AI(人工知能)の普及によって、リアルタイムに価格が変わる制度はより普及してくると考えられます。こうした時代においては、メーカー側ももっと価格について敏感になった方がよいでしょう。特に日本の家電メーカーにその傾向が顕著ですが、実勢価格よりも高い定価を設定し、発売開始直後のキャンペーンで強引に販売するというやり方が横行しています。このため、多くの製品が発売開始から半年程度の期間が経過すると大幅に値崩れしてしまいます。値崩れすると利益が減るので、翌年度には、マイナーチェンジした製品を再度、高い価格で投入するという、悪循環に陥っています。

 価格に無頓着な利用者に高く売るというやり方は、これまではうまく機能しましたが、リアル店舗ですら、価格が随時変更されるIT化時代にはマッチしません。メーカー側の価値観の転換も必要でしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:6/1(土) 11:20
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