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NHKらしくない?「腐女子、うっかりゲイに告る。」賛否両論のタイトルの裏側

6/1(土) 12:09配信

BuzzFeed Japan

「ホモ」という言葉を使わなかった理由

――原作小説の『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』というタイトルが、ドラマでは「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」になっています。

清水:ドラマのタイトルはね……不評ですよね(笑)。

上田:はっきり言いますね!(笑)

――(笑)。原作にある「ホモ」という単語はNGワードだったんでしょうか。

清水:NHKとしてNGというか、世間的にネガティブなイメージがあるので避けた、が正しいですね。

ドラマの中では、侮蔑したり自虐したりする台詞で何度か出てきますが、ネガティブな受け取られ方をする言葉だと分かる文脈で使っています。しかし、タイトルになるとそういう文脈もなしに多くの方の目に触れますから。

変えると決めたものの「じゃあどうしよう?」はすごく迷いました。

上田:「腐女子」「告る」というスラングを注釈なしで使ったのは、結構冒険でしたよね。でも、このドラマを見てほしい若い皆さんに振り向いてもらうためには、これくらいキャッチーで強い言葉を使いたいと思いました。まずは面白半分でも見てもらって、「あれ、思ったよりちゃんとしてるぞ」と思ってもらえれば。

清水:朝ドラや大河ドラマじゃないですから「1話とりあえず見とくか」ってならないですからね。NHKっぽくなさ、“悪目立ち”しなくちゃダメだ、という思いはありました。まぁ、あと、不評なのは「うっかり」ですかね……。

――今一気に声のトーンが落ちました(笑)。

上田:「いいドラマなんだからふざけたタイトルにしなければいいのに」なんて声がね。

清水:僕はこの原作のよさって、深いテーマが芯にありつつ、シリアス一辺倒じゃなく、ユーモアもあるところだと思っているんです。

愛すべきキャラクターたちの軽妙な会話に、思わず笑っちゃう。まずは青春エンタメとして素晴らしい。その軽やかさをどこかに残したかったんです。

上田:ゲイの男の子に告白したことそれ自体をおかしなことだと言っているわけじゃなく、「知らないまま告っちゃった」状況に対する「うっかり」なんですよね。

――そのあたりは正直、放送が始まってから印象が変わった気がします。確かに最初にタイトルだけ見た時は「こんな繊細なテーマなのに、お気楽なラブコメ?」って若干不安になった覚えが……。

清水:すみません、それは本当に!「このタイトルのせいで見てない人もいると思うけど見てみて!」なんてツイートを見ると、「申し訳ない!!!」という気持ちに……。

――でも、口コミでそう伝えたいほど、内容が深く刺さってるってことですよね。「まずは見てもらいたい」という意図には沿っているような気もします。

清水:いやあ、そうだといいんですが。賭けでしたね。うまくいったかはわからないです。

上田:「このタイトルだから見ない」って人もいるでしょうしね。プラマイ、どっちなんだろう?(笑)

清水:とはいえ、このタイトルで許されたのも、ホームランか三振を狙う枠だったからですよね。

番組表の中で埋もれてしまうより、少しでも「なんだこりゃ」と思ってほしかった。「よるドラ」という立ち位置の、決意表明でもあったと思います。

【放送情報】よるドラ「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」
NHK総合 毎週土曜 夜11時30分から11時59分まで。第7回は6月1日夜放送。

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最終更新:6/1(土) 12:09
BuzzFeed Japan

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