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ぎりぎりだった北陸新幹線のルート公表 敦賀ー新大阪、安堵した幹部

6/2(日) 19:29配信

福井新聞ONLINE

 北陸新幹線敦賀―新大阪間のおおまかなルートなどを盛り込んだ配慮書が5月31日に公表され、着工に向けた環境影響評価(アセスメント)の手続きがようやく進むことになった。公表は予定から2カ月近く遅れたものの、2023年春の敦賀開業から迅速な着工に向け、必要なアセスの期間は確保した。福井県幹部は「公表はぎりぎりだった。これ以上遅れたら切れ目ない着工はできなかっただろう」と胸をなで下ろした。

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 アセスに要する期間は約4年。配慮書に示したルートや駅位置の範囲内で19~22年度にアセスを行い、地下水や生態系、文化財への影響などを考慮して最終的なルートを決める。財源を確保するなどの条件が整えば、23年春ごろの着工が可能となる。

 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、おおまかなルートなどの選定に向けた地形やボーリング調査は3月に終了。3月末ごろにはルートを示し、アセスに入る見通しだった。

 しかし、ボーリング調査で昨年11月に京都市内で配水管の破損事故を起こしたことで、鉄道・運輸機構大阪支社は「地元との調整に時間を要したことで、公表のタイミングが遅れていた」という。こうした状況に、県幹部は「6月に公表がずれ込んだら、22年度でアセスを終えるのは厳しかったと思う」と話す。その理由は、猛禽(もうきん)類の保全に向けた営巣調査期間の確保だ。

 営巣調査は3~7月に2回行う必要があり、20年と21年に実施することにしている。しかし、営巣調査を行う前段階の手続きで9カ月近く掛かると想定されるため「これ以上アセスの開始が遅れたら、20年の調査期間が確保できなかった」と指摘する。

 ただ課題は山積している。京都市の中心市街地や酒蔵が集中立地するエリアを避けるルートを検討するため、京都では福井に比べてアセスの対象範囲を広げており、想定以上に時間が掛かる可能性もある。全体の約8割が地下トンネル区間と想定される中で、大量に発生する掘削土の処理対策なども未確定という。

 福井県新幹線建設推進課は「切れ目ない着工ができるよう、鉄道・運輸機構には迅速かつ着実にアセスメントなどの手続きを進めてもらいたい」としている。

最終更新:6/3(月) 8:23
福井新聞ONLINE

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