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核廃棄物再検討委に「政府の一方通行の繰返し」との批判

6/2(日) 13:16配信

ハンギョレ新聞

高レベル核廃棄物基本計画再検討に 専門家も地域住民代表も排除 未来世代に負担与える途方もない難題なのに 「行政の便宜的機構に終わるだろう」との憂慮

 政府が2016年に作られた「高レベル放射性廃棄物管理基本計画」を再検討するとして、教授・弁護士などからなる「再検討委員会」を構成した。 社会的疎通と合意、意見の収れんが不充分なまま使用済み核燃料政策が樹立されたという指摘を受け入れた結果だ。 しかし、再検討委には地域住民と市民社会が排除されており、まともな公論の場としての機能を果せないだろうという憂慮が出始めている。

 産業通商資源部は先月29日、ソウル江南区(カンナムグ)にあるウィーワーク2号店で開かれた「使用済み核燃料管理政策再検討委員会」の発足式で、ソン・ユンモ産業部長官が委員15人に委嘱状を渡したと明らかにした。 委嘱状を受けたのは、韓国内の大学の行政学・法学・統計学・社会学・言論学教授らと弁護士などだ。 委員長には江原大学のチョン・ジョンファ教授(公共行政学)、代弁人にはソウル市立大学のイ・ユンソク教授(都市社会学)が選出された。 彼らは今年の8月から国民および原発周辺の地域住民を対象に、使用済み核燃料処理方式などに対する意見を取りまとめる計画だ。 現在原発本部ごとに設けられている臨時貯蔵施設を増設すべきかどうか、また中間貯蔵施設の建設計画も、再検討委の作成する勧告案に含まれる。

 だが、世界的“難題”である国内外の高レベル放射性廃棄物の専門家や市民社会、そして原発に加えて廃棄物処理場まで建設されるのではと不安な原発周辺の地域住民は(委員会に)含まれず、反発が出始めている。 当初再検討委員会が推進されたのは、これまでの核廃棄物管理政策が政府の一方的主導により地域に葛藤が量産され、「原発の継続稼動」を目標とした原子力業界側の立場が多く反映されたという指摘のためだったのに、それを解消できない行政の便宜的な機構になっているというのだ。

 実際に1983年から慶尚北道(蔚珍(ウルチン)・盈徳(ヨンドク)・迎日(ヨンイル)など)、忠清南道の安眠島(アンミョンド)、仁川の掘業島(グルオプド)などを対象に9回も敷地選定を試みたが、その度に住民の反対と活性断層発見などで失敗に終わった。 過去の政府では学界と関連機関など50人が参加した公論化委員会が運営された末に、2016年7月「基本計画」を打ち出したが、主な内容が「非現実的」との批判があった。

 当時の計画によれば、敷地公募、住民の意見取りまとめ、地質調査など敷地適合性評価を経て12年以内に敷地選定を終えなければならない。 そのあと24年以内に永久処分施設である深層貯蔵施設を建設しなければならない。 敷地選定と施設建設は計画よりはるかに長い時間がかかる可能性が大きい。 2001年、世界で初めて敷地選定に成功したフィンランドは18年かかった。 スウェーデンの場合、17年間論議・研究をして敷地選定には成功したが、最近裁判所が、深層貯蔵施設に入る核廃棄物の銅製コンテナの長期的“完全性”を保障できないと判断してプロジェクトが中断された。

 政府は今回の再検討委員会が具体的な敷地選定段階まで進むものではなく、2016年の計画において再検討すべき部分を選定して国民の意見を取りまとめていくものだと説明した。 しかし、敷地選定のための“方式”と“期間”がすでに2016年の計画に含まれており、「敷地論争」を避けることはできない。 臨時・中間施設が事実上最終処理場の機能をすることになるだろうという地域の憂慮も相当大きい。 原発周辺地域の住民と市民社会が集まっている高レベル核廃棄物全国会議はこの日声明を出し、原発周辺の「地域住民などを含むちゃんとした公論化がなされなければ、もっぱら核発電を持続するための臨時貯蔵庫増設が推進されることになるだろう」と批判した。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/3(月) 6:46
ハンギョレ新聞

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