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ふわりと浮かぶ気球を使って宇宙の謎を探る

6/3(月) 14:12配信

サイエンスポータル

 宇宙旅行、火星への移住計画――。そんな夢のような宇宙の話をよく耳にする。ブラックホールの写真が撮影されたというニュースを耳にした方も多いのではないだろうか。宇宙が身近になり、謎の多くが解明されたように感じるが、じつは、わかっていないこともまだまだ多い。ブラックホールの性質も、残された大きな謎のひとつだ。ブラックホールが太陽などよりはるかに高いエネルギーを放出している理由、ブラックホールの構造の中でどれくらいの質量(重さ)の天体がどんなスピードで動いているかもよくわかっていない。その解明の鍵を握ると考えられているのが、大きなエネルギーを出しながら激しい活動を続けている天体の観測だ。

 広島大学などの研究グループはこれまでに「ブラックホール連星」の硬エックス線偏光の観測に成功しており、2018年末には気球に積んだ観測装置で中性子星からの硬エックス線偏光を観測することに成功した。激しい天体現象から多く放出される硬エックス線を観測するこの計画が順調に進めば、ブラックホールの謎の解明に大きく近づけるかもしれない。

謎解きの舞台 かに星雲

 広島大学の高橋弘充(たかはし ひろみつ)助教らがターゲットにしている天体は「かに星雲」だ。重い星は、その最期を迎えるとき大爆発を起こす。これが「超新星爆発」だ。かに星雲は、1054年に起きた超新星爆発のその後の姿。新古今和歌集を編んだ藤原定家の日記「明月記」にも、過去の記録を引く形で、その出現が記されている。かに星雲の中心には、0.033秒で1回転している「中性子星」という小さくて重い星があり、強い電磁波が放出されている。激しい活動をしている天体のひとつだ。

 かに星雲は、私たちの目に見えている光、つまり「可視光」だけでなく、電波、赤外線、エックス線、ガンマ線というさまざまな種類の光を出している。これらは「電磁波」と総称される光の仲間だ。いずれも波として振動しながら空間を伝わり、1秒間に振動する回数、すなわち振動数の違いで分類されている。振動数が高いほど、その電磁波のエネルギーも高い。

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最終更新:6/3(月) 14:15
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