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内灘唯一の釣具店閉店 開業44年の灘万

6/4(火) 1:22配信

北國新聞社

 内灘町大根布5丁目の釣具店「灘万(なだまん)」が2日、営業を終了し、44年の歴史に幕を下ろした。河北潟沿岸に立地する町内唯一の釣具店で、河北潟や内灘マリーナを訪れる釣り客の人気を集めたが、インターネット通販の普及などにより売り上げが伸び悩み、閉店を決めた。最終日の同日は次々と訪れた常連客らが店主と思い出話に花を咲かせ、閉店を惜しんだ。

 灘万は本出裕武(ひろむ)店長(55)の父弥代(みよ)さんが1975年に開業した。95年前後のブラックバスブーム期には、年商約2億円を記録するなど、店内は多くの釣りファンでにぎわった。近年は遊漁禁止区域の拡大、愛好者の高齢化や減少が進んだことで売り上げはピーク時の5分の1程度に落ち込んでいた。

 店内には釣りざおやリール、釣り糸やルアーなど、常時約10万点を並べた。釣り客の利便性を考えて飲み物や軽食をはじめ、専門誌、カタログなど幅広い商品をそろえて需要に応えてきたが、事業の先行きが不透明なことから2月に閉店を決めた。

 日本釣振興会県支部によると、県内の釣具店は25店舗前後で、個人経営の店は約20店舗ある。40年を超える灘万は県内でも「老舗」の部類に入るという。

 30年来の付き合いがある常連客の氏家隆さん(49)=内灘町室=は「親しみやすい店主のキャラクターも魅力の一つだった。マニアックな釣りざおもあり、愛好者として閉店は非常に寂しい」と語り、島田紀好(きよし)さん(80)=同町向粟崎4丁目=は「運転免許を返納しており、身近な店がなくなるのは正直困る。店主や常連客との釣り談議が好きだったのに」と残念がった。

 本出店長は「お客さんの喜ぶ顔が見たいという気持ちで頑張ってきた。今は感謝の気持ちしかない」と話した。建物は解体し、跡地はコンビニエンスストアなどとしての活用を検討しているという。

北國新聞社

最終更新:6/4(火) 1:22
北國新聞社

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