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大学、進む分煙 7月からキャンパス禁煙 喫煙所整理、相談や啓発も

6/6(木) 6:00配信

茨城新聞クロスアイ

改正健康増進法で7月から大学キャンパスが原則禁煙となるのに伴い、茨城県内でも学生の健康や周辺環境に配慮した分煙対策が進んでいる。筑波大は喫煙所をいったん全て撤去した上で、受動喫煙防止策を講じた新たな喫煙所の設置を検討。常磐大はキャンパスの喫煙所を1カ所に整理した。一方で、医療系の大学を中心に全面禁煙が既に定着し、学生らの禁煙相談に乗っている大学もある。未成年や喫煙可能な20歳以上が集う大学の禁煙化事情を探った。(報道部・勝村真悟)

■学生に戸惑い

同法は2020年4月までに段階的に施行され、大学などは7月から敷地内禁煙となる。ただ、屋外については「利用者が通常立ち入らない場所」「喫煙所の表示をする」など、厚生労働省が示す分煙対策を取れば例外的に喫煙所の設置が認められる。

筑波大は現在、約260万平方メートルの広大な敷地に屋内3カ所、屋外21カ所の喫煙所があるが、「厚労省の分煙対策の要件を満たしていない」として、6月末に全て撤去する。学内唯一のたばこ自販機も3月に撤去し、喫煙所に「7月1日より構内禁煙」のポスターが張られている。

同大には学生と教職員を合わせて約2万人が通っている。学生からは「どこで吸えばいいのか」「ポイ捨てなど、新たな問題も出てくる」と戸惑いの声が上がっているという。

喫煙所全廃の反動で、路上喫煙や吸い殻のポイ捨てが逆に増えてしまう恐れが懸念されるため、同大リスク・安全管理課は「厚労省の要件に合った場所を見つけ、6月中に喫煙所の設置を検討している」と話す。国内屈指の敷地面積を誇るマンモス大学だけに、敷地内全面禁煙化の見通しは立っていない。

■全面「徐々に」

常磐大は屋外に空気清浄機付きのプレハブ喫煙室1カ所を新設し、3日から供用開始した。これまで屋外にあった三つの喫煙所は受動喫煙対策が不十分で、学生から「煙が流れてくる」などの苦情も聞かれ、7日に全て撤去する。全面禁煙化について、同大の担当者は「喫煙室の利用状況を見ながら、徐々に促していきたい」と話す。

茨城大は17年8月に独自の基本方針を定め、23年3月の全面禁煙化を目指し各キャンパスがそれぞれ対応している。敷地内の屋外喫煙所は、水戸キャンパスが4カ所、阿見キャンパスは1カ所。一方で、日立キャンパスは12年に早々と喫煙所を全廃した。

同大広報室は「日立は当初議論があったが、現在は禁煙が定着してきた」としている。

■医療系は先進

つくば国際大、茨城キリスト教大、県立医療大、筑波学院大は、敷地内の全面禁煙を既に実現、定着している。特に看護学科など医療系の学部学科のある大学では全面禁煙化が早くから進んでいた経緯がある。

つくば国際大は07年から全面禁煙に踏み切り、看護師の資格を持つ医務担当者が学生らの禁煙相談に乗っている。同大学生課は「医療に携わる学生は喫煙者でない方が望ましいというのが大学の方針」と話す。

茨城キリスト教大は敷地内に認定こども園や中学、高校が隣接していることもあって、14年から全面禁煙に移行した。県立医療大と筑波学院大も17年から全面禁煙を実施している。

県立医療大は建物の入り口などに「大学敷地内は全面禁煙」と掲示し、来訪者にも周知徹底する。筑波学院大は、肺がんなど喫煙リスクを伝える講演会を学生対象に開催し、禁煙の啓発にも力を入れている。

茨城新聞社

最終更新:6/6(木) 10:10
茨城新聞クロスアイ

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