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アニメ市場は絶好調、でも儲からないアニメ制作業界 市場退出は過去最多に

6/7(金) 13:10配信

帝国データバンク

持続可能な発展を続けるため、業界の改善進むか

 経済産業省は、こうしたアニメ業界の現状を背景に、2013年からアニメ制作における適正な取引を示したガイドラインを公表。取引環境の向上や人材育成、スケジュール管理など、法令順守に向け、業界を挙げての課題解決に向けた取り組みを期待している。

 こうしたなか、アニメ制作企業側でも企業合併やグループ化など、業界再編を進めるケースも出てきた。制作大手のサンライズは、2019年4月に同業のIGポートからジーベックの映像制作機能を譲受した。ジーベックの同事業は長く赤字経営だったが、人気コンテンツを多数制作してきた実力と実績は折り紙付き。アニメ制作業界全体で人材不足が深刻化するなか、サンライズはジーベックが有する制作機能が加わることで、新たな個性を持つ作品を生み出すとしている。こうした事業再編等の合従連衡は、新規設立が相次ぎプレイヤーが増加するアニメ制作業界にあって、過度な受注競争や人材獲得競争などの回避が期待できる。CG技術の導入や、徹底した業務管理で生産効率を向上させることで、労働環境改善の取り組みを進める制作企業もある。

 今後10年、20年と世界を魅了するコンテンツを発信し続けるためには、制作企業への利益の還元といった業界構造や労働環境の改善・整備、次世代を担う人材の育成といった諸問題に向き合うことが不可欠となる。アニメ制作業界の未来に良い風を呼び込むことができるか、アニメ業界の環境改善の行方に期待がかかる。

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最終更新:6/7(金) 15:21
帝国データバンク

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