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老舗雑誌の異変 創刊以来はじめての重版出来となった『幼稚園』「今の子供たちはリアル志向」「大人も虜に」

2019/6/8(土) 13:48配信

BuzzFeed Japan

出版不況と言われて久しいが、スマホをきっかけに部数を伸ばしている雑誌がある。小学館の『幼稚園』だ。6月1日に発売された同誌の7月号は、発売から5日目で重版することとなった。1932年の創刊以来、初の快挙だという。実は今号だけではなく、「幼稚園」がじわじわと注目されるようになっている。Google トレンドによると、2018年から定期的に注目を集め、右肩上がりに検索数が増えていることがわかる。園児の知育学習雑誌にどんな異変が起きているのか? 「幼稚園」編集部の大泉高志さんに聞いた。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

今の子供たちは「リアル志向」

人気のトリガーになるのは「リアル」なふろくだ。その起点になったのが、2018年9月号の無添くら寿司とのコラボふろく「かいてんずし つかみゲーム」だった。

モーターによって回転する台にのった寿司を箸で掴むリアルなふろくはネット上で話題を集めた。園児が現実的なおもちゃに興味をしめすのか?

「幼稚園」と「企業」のギャップに多くの大人たちが度肝を抜かれた。

大泉さんは、くら寿司の店内で、子どもたちが楽しそうに寿司を注文し、お皿を取る姿を見て企画を思いついたという。今でこそ鉄板となった企業コラボだが、前代未聞の企画に社内では反対の声もあがったそうだ。

「それまで、ふろくと言えば『仮面ライダーの○○』というキャラクターものがメインだったので、(反対の声は)ありました」

「回転寿司のふろくも、『キャラとして仮面ライダーを乗せておいた方が、安全では?』という意見も出ましたが、『一回、企業さんでやらせて』と押し切りました」

現実世界にある企業では、子どもたちの気がひけるのか? 人気キャラで興味を引いたほうが安全ではないか? こう考えるのが普通だろう。

「今は、子どもたちが普通にスマホを持つので、リアルな画像に触れる機会が一気に増えたのだと思います」

キャラクターで彩られるよりも、より現実的で写真映えしそうなふろくの方が、子どもたちの関心を引きやすいと考えたのだ。懸念を押し切り、あえてリアルさを強調することで園児だけでなく、大人たちの心も掴んだ。

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最終更新:2019/6/8(土) 13:48
BuzzFeed Japan

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