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骨盤支えて疲労軽減 特集・ANA国内線新シート(普通席編)

6/9(日) 22:12配信

Aviation Wire

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は、今秋から国内線用ボーイング777-200型機と787-8に新シートを導入する。上級席「プレミアムクラス」と普通席ともに個人用モニターや電源コンセントを設け、普通席は自動車用シートを手掛けるトヨタ紡織(3116)と共同開発したものを採用する。

【ANAの国内線新シート】

 ANAは、2017年9月12日に就航した国内線用のエアバスA321neoから、全席にタッチパネル式個人用モニターを設置。今回発表の新シートもこれを踏襲した。普通席は11.6インチのタッチパネル式のものを採用した。

 背もたれのフレーム形状を最適化したり、座面を低くすることで、大柄な人から小柄な人まで、どのような体格の人が座ってもフィットするようにした。テーブルのカップホルダーはクローバー型に変更することで、紙コップを取り出しやすくし、特許を出願した。

 トヨタ紡織ACT推進部の梶雅雄室長によると、骨盤をしっかり支持することで腰周りの筋肉の疲労を抑え、リラックスできる姿勢を保持できるようにして、座り心地を向上させたという。

 電源コンセントと充電用USB端子も設置。小物入れは中が見えるようにし、スマートフォンなどを入れても忘れにくくした。また、テーブルとひざの間に余裕を持たせ、背もたれは倒す前の状態でも十分な角度をつけるようにした。

 ANAでシート開発に携わるCEマネジメント室商品企画部の牧克亘氏は、「従来とは違った見方で、座り心地を向上できた」と、自動車用シートのノウハウを持つトヨタ紡織との共同開発により、得られた知見があったと話す。

 一方のトヨタ紡織がANAのシートを手掛けるのは、国内線用767-300向け普通席に続いて2件目。同社製シートを搭載した767は2015年5月26日に初号機が就航し、6機に搭載された。座面を低くする工夫は、767のシートを踏襲している。航空機用シートは耐荷重性能などクリアすべき要求が高く、同社の新規参入が実現した要因のひとつが、航空会社との共同開発にあった。

 新シートを採用する機材は、777-200が8機、787-8が11機で、2022年度上期までに順次導入する。新仕様機の座席数は、777-200は2クラス392席(現行は405席)で、プレミアムクラス28席(同21席)と普通席364席(同384席)で、プレミアムが7席増えて普通席が20席減る。787-8は2クラス335席で、プレミアム28席(同12席)と普通席284席で、プレミアムが16席増えて普通席が39席減少する。

 本写真特集では、普通席のシートのモックアップを取り上げる。

*写真は13枚。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:6/9(日) 22:12
Aviation Wire

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