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70年代の雑誌編集長が明かすロードテストで気に入って買った車と後悔した車

6/9(日) 12:15配信

octane.jp

1971~74年にイギリス『Car』誌の編集長を務めたイアン・フレイザーが、ロードテストにまつわる思い出を語る。

1970年代のスーパーカーの記事は、「フルテスト」と銘打っていても、ストップウォッチで計測した数字より美辞麗句を並べただけのものが多かった。当時は正確な計測を行うのがほとんど不可能だった。使う車はたいてい新品で、ファクトリー所有のデモンストレーションカーではなく、顧客の持ち物を借りることもしばしばだった。メーカーも、ジャーナリストがハイスピードで飛ばすことを喜ばなかった。こうして実際の数字より感情を中心に綴った記事ができ上がるのだ。

それでも、量産型のランチア・ストラトスが発表された1971年のトリノ・モーターショーはよく覚えている。ランチアは、ジャーナリストのために数台を確保して、開通したばかりのアウトストラーダでテストする機会を与えた。一般の車もいたが、利用者は少なかったので、あまり心配せずに済んだ。私たちはトップギアでリミットの7750rpm辺りまで回し、速度は230km/h近くに達した。私はストラトスが大変気に入ったので、その後1台購入し、つい2年ほど前に売却するまで所有していた。実にいい車だった。

そのあと私はフェラーリ・デイトナも所有したが、こちらは様々な面でひどい車だった。クラッチは重いし、回転半径がとんでもなく大きい。ブレーキも最悪だった。私は1980年代末にこんな経験をした。デイトナでアウトバーンを250~260km/hで走行していたら、東ドイツ製のトラバントがフラフラと車線を横切ってきたのだ。民主化したばかりの東欧の住民は高速道路に不慣れだったのだろう。私はブレーキをたたきつけたが、やがてフェードを起こしてまったく利かなくなり、110km/hに減速するのがやっとだった。デイトナはエンジンこそ素晴らしかったが、車としては改善の余地が大いにあった。

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最終更新:6/9(日) 12:15
octane.jp

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