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貿易交渉で日本 米に牛肉開放要求へ TPP踏まえ攻防

6/9(日) 10:02配信

日本農業新聞

 日米貿易協定交渉で、日本政府が日本産牛肉の輸出拡大に向けて、米国に市場開放を求める方針であることが8日、分かった。現在200トンの低関税枠が設定されているが輸出量は伸びており、超過分は枠外税率が課されている。環太平洋連携協定(TPP)では最終的な関税撤廃が決まっていたが、米国の離脱で適用されなくなった。輸出という攻めの分野で成果を目指すが、自動車を中心に両国の隔たりは大きく、先行きは不透明だ。

 交渉関係者が明らかにした。日米両政府は米ワシントンで10日、初めて農産品と工業製品の実務者を交えた事務レベル協議を始める。今後の具体的な品目の議論の中で、こうした要求を伝えるとみられる。

 米国の日本産牛肉の輸入枠は200トンで、枠内税率は1キロ当たり4・4セント(5円)。枠を超えると26・4%が課される。近年は枠を大幅に上回る輸出が続き、2019年は、3カ月弱で輸出量が枠を超えた。今後も伸びが予想される中、枠外税率が足かせとなる可能性がある。

 TPPでは15年目に関税撤廃することで合意していた。それまでは発効初年度に3000トンの無税枠を設け、段階的に増やして14年目に6250トンとした。米国のTPP離脱によって、こうした合意内容は適用されない状態になっている。

 日本政府は、TPPで合意した牛肉輸出の水準を踏まえて、米国側に市場開放を迫る構えだ。

 一方、米国は日本に対し、農産品の市場開放を早期に決着するよう求めている。中でも牛肉は、米国内の関連農業団体の政治的影響力が強く、日本の市場開放に強い意欲を持っているとみられる。日本側の開放要求に対しても、厳しい態度に出てくる可能性もある。

 米国離脱後のTPPでも据え置きとなっている牛肉セーフガード(緊急輸入制限措置)発動水準の扱いも課題となる。

最終更新:6/9(日) 10:02
日本農業新聞

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