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ウィリー・ウィリアムスさんとの異種格闘技戦は猪木“最後の最高傑作”

6/10(月) 17:47配信

東スポWeb

 空手家で「熊殺し」の異名を取ったウィリー・ウィリアムスさんが死去したことが10日に分かった。67歳だった。

 日本でも複数の格闘家、プロレスラーと対戦した。その中でも歴史に残るのが、39年前の1980年2月27日に東京・蔵前国技館でアントニオ猪木氏と激突した異種格闘技戦「格闘技世界ヘビー級選手権」だ。

 今では伝説となったモハメド・アリ戦(76年6月26日)、柔道世界一を撃破したルスカ戦(76年2月6日)、圧巻の強さを見せつけたモンスターマン戦(77年8月2日)などを猪木の異種格闘技戦ベストバウトに挙げる人は多い。しかし不完全燃焼という結果を差し引いても、何が起きるか分からない緊張感、リング内はもちろん両軍セコンドに漂う異様な殺気など、この試合は特殊な「殺し合い」の雰囲気に満ちていた。当時の本紙は、1面と2面で詳細を報じている。

「ウィリアムスの必殺拳が猪木の額を叩き割った。鮮血が噴き出す。場外に落ちたウィリアムスの腕を猪木が逆関節。右腕がボキッと異様な音を立てる。猪木かウィリアムスか??満天下の格闘技ファンが注目した『格闘技世界ヘビー級選手権』は、蔵前国技館に超満員1万1000人の観衆を集めて行われた。試合はスタートから異様な殺気の中で展開され、2Rに早くも猪木が出血。3Rで猪木は逆十字固めで反撃。4R場外にもつれると、猪木は場外でまた逆十字…ウィリアムスの腕が脱臼すると、猪木はアバラを折られてダウン。結局4R1分24秒、ドクターが『両者戦闘不能。ドクターストップ』のドローを宣告した」

「2R、突然にウィリアムスは猪木の頭を抱えてヒザをミゾ落ちに食い込ませる。必死にしがみつく猪木。折り重なって場外に転落するとウィリアムスは馬乗りになって額とミゾ落ちに殺人ヒジを振り下ろす。猪木の額が割れた。両者リングアウトのゴング。『まだ戦わせろっ』。猪木もウィリアムスもファンも戦闘態勢に入る。立会人の梶原一騎氏の裁定で試合続行となるも、4R、両雄は場外で壮絶な幕切れを迎えた。『バカ野郎、水とタオルを持ってこい!』『猪木は汚い!』の怒号が鳴り響いた」(抜粋)

 まさにプロレスと空手がお互いの看板をかけて戦った「潰し合い」で、両軍セコンドのにらみ合いと介入は、見る側に尋常ではない空気と、戦う現場のリアルな混乱を感じさせた。80年代の幕開けを告げたウィリアムス戦は、猪木の異種格闘技戦において「最後の最高傑作」となった。

(敬称略)

最終更新:6/10(月) 18:35
東スポWeb

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