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会社員をやりながら映画を撮ったのが、すごくバランスが良かったんです『月極オトコトモダチ』穐山茉由監督【Director’s Interview Vol.30】

6/10(月) 15:31配信

CINEMORE

 ファッション業界で会社員として勤めながら、監督として作った初長編作『月極オトコトモダチ』が、第31回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門に出品され、音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB 2018」では長編部門でグランプリを含め4冠を獲得。いよいよ劇場公開を迎える穐山茉由監督に、制作当時の出来事を中心に話を伺った。

レンタル友達と男女の友情

Q:今回が長編を撮られたのは初めてということですが、ご自身の企画が映画化されるに至った経緯を教えてください。

穐山:今から2年ほど前に、私が通っていた映画美学校の修了制作で撮った短編『ギャルソンヌ -2つの性を持つ女-』が、田辺・弁慶映画祭で入選したんです。その時の審査員に、「MOOSIC LAB」という映画と音楽がコラボする映画祭に企画を出してみないかって声をかけてもらったのがきっかけですね。それで書いたのが「レンタル友達と男女の友情」という企画でした。その企画が採用されて「MOOSIC LAB」で撮影するに至った。という感じです。

Q:「レンタル友達と男女の友情」は、どういう理由で企画のテーマにされたのでしょうか。

穐山:私って、「この人友達です」とか「親友です」って、なかなか言えないんです。友達って、人と人との関係性の定義みたいなものだと思うのですが、「友達」って一体どこからが「友達」なんだろうって、漠然と考えていたんです。そんなとき、「友達がたくさんいる風の写真を、レンタル友達を使って撮っている人がいる」って記事がネットニュースに出ていて、すごく面白いと思ったんです。これは「友達」を描くのに面白そうだなって。

 「男女の友情」については、そこから後付けで考えました。友達がいない人が友達を雇うって何だかありきたりだし、暗い話になりそうな気がしたんです。明るい話にしたかったし、ちょっとラブコメとかにも憧れてたんです(笑)。

Q:そこに「MOOSIC LAB」のお約束である「音楽」の要素を追加されたと?

穐山:音楽は確かにお約束だったんですけど、とってつけたようには入れたくなくて、そこはしっかりと物語に絡んでいくようにしたかったんです。そのきっかけになったのは、芦那すみれさんのキャスティングが大きいですね。彼女は歌も歌えるので、しっかり歌える人が役の中にいるというところから、話が広がっていきました。そこから、三角関係になっていくドラマを企画に入れていったんです。

Q:企画段階で出た、それらレンタル友達や三角関係などの要素を、実際にどのようにして脚本に落とし込んでいかれたのでしょうか。

穐山:やはり長編なので、飽きないようにしっかりとした起承転結が欲しいなと思っていました。徳永えりさん演じる那沙が、橋本淳さん演じる柳瀬をレンタル友達として雇い仲良くなっていく過程はしっかり描きたいと思っていましたし、まずそこが第一幕として必要でした。

 その次は、芦那すみれさん演じる珠希が出てきて、音楽の要素と三角関係が入ってくるのですが、ここで関係性が複雑になっていく様子を追加していきました。最初はすごく軽やかなのですが、だんだんシリアスになっていくっていう、今考えると不思議な展開なんですけどね。まあ、それは書きながらそうなっていったのですが、脚本化の際はその辺を意識しましたね。

 また、プロットからお話していた、映画美学校の先輩で今回のカメラマンの中瀬慧さんとは、この作品は「女子悩みものムービーだね」みたいなことも話していました。

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最終更新:6/10(月) 15:45
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