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OSSを搾取するクラウドプロバイダーにGoogleが苦言

6/11(火) 9:00配信

TechTargetジャパン

 開発者とユーザー向けの年次カンファレンス「Google Cloud Next '19」が米サンフランシスコで開催された。そのカンファレンスで、Googleはオープンソースコミュニティーに対する競合パブリッククラウドプロバイダーのやり方に苦言を呈した。

 Googleは同カンファレンスの初日に、オープンソースコミュニティーへの関与を強化するプランの詳細を明らかにした。そのプランには、オープンソースのデータベース、データ管理、分析を提供するConfluent、DataStax、Elasticsearch、InfluxData、MongoDB、Neo4j、Redis Labsの7社とのパートナー提携が含まれる。

 各社の技術を連携させて「Google Cloud Platform」(GCP)に統合し、それらをマネージドサービスの形でGCPユーザーに提供するという。GCPユーザーは「Google Cloud Console」を使って7社のアプリケーションを管理できるようになる。そのサポートと課金はGoogleが担当する。

 このパートナーシップは、Google CloudのCEOに新たに就任したトーマス・クリアン氏によって発表された。同氏は、こうしたオープンソースサプライヤーとのパートナー提携が、エンタープライズ市場における顧客獲得に果たす重要な役割について詳しく語った。

 このテーマについては、パブリッククラウド市場でGoogleと競合する多くのプロバイダーがここ1年半のマーケティングメッセージで触れている。その点についてはGoogleも同じだが、同社にはオープンソースコミュニティーに貢献してきた長期にわたる実績がある。例えばコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を開発してこれをサポートコミュニティーに引き渡し、その後の開発を見守っている。

 競合するプロバイダーの中には、オープンソースコミュニティーとの関わり方が不十分な企業もあるとクリアン氏は考えている。

 「Googleには、エコシステムにサービスを提供するプラットフォームを構築してきた長い歴史がある。エコシステムは、クラウドプロバイダーの技術が顧客や開発者が使いたいと思う主要製品を補完することで生まれるというのが当社の見解だ」(クリアン氏)

 「Googleには、技術を開発し、それをオープンソースにしてイノベーションを促してきた長い歴史がある。だが最近は、クラウドプロバイダーがオープンソースコミュニティーと連携するのではなく、オープンソースからの収益を奪おうとしていることにコミュニティーは気付いている」(訳注)

訳注:Computer Weekly日本語版 3月20日号および4月17日号にて、MongoDBとRedis Labsのライセンス変更について解説している。

 「Googleは、顧客、開発者コミュニティー、ソフトウェアイノベーションにとって、こうした動きは適切ではないと考えている」と同氏は付け加えた。

 Googleは公式ブログでも同様の見解を示している。同社は常に、オープンソースコミュニティーの「友人」を、「利用できる単なるリソースではなく平等な協力者」と見なしているという。

 Googleは、同社が問題視するクラウドプロバイダーの名前を挙げていない。だがこの発表の直前、そのプロバイダーが新たに採用したオープンソースソフトウェアの開発企業数社がライセンスモデルを変更している。変更の目的は、技術を生み出したコミュニティーに何も貢献することなく、その技術を利用するプロバイダーから自社の収益を守ることにある。

TechTargetジャパン

最終更新:6/11(火) 9:00
TechTargetジャパン

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