ここから本文です

約4割が未解明「年金記録問題」の原因とは マイナンバーは年金手帳の代わりになる日がくる

6/11(火) 18:04配信

マネーの達人

忘れてはいけない「年金問題」

元号が平成から令和に変わるタイミングで、平成にあった出来事を振り返るテレビ番組が、よく放送されておりました。

平成に発生した年金に関する出来事で、もっとも印象に残っているのは、「宙に浮いた年金記録問題」になります。

これは誰のものかわからない身元不明の年金記録が、社会保険庁(現:日本年金機構)のコンピューターの中に、5095万件も存在していたという問題です。

民主党の長妻昭議員の追及で平成19年2月に発覚し、同年7月に行われた参議院選挙の争点になりました。

この選挙で与党は過半数割れの惨敗になり、のちに民主党政権が誕生しますので、宙に浮いた年金記録問題は政権交代の、きっかけを作ったと言われております。

最近はこの話をまったく聞かないので、もう大部分は解決したと思っておりました。

■解決したのは約半分だけ

最後の記録解明としていた、平成22年から平成25年の集中作業期間が終わった後に発表された報告書によると、5095万件のうち解明できたのは2983万件、解明できなかったのは2112万件だったため、約4割は身元不明なままです。

歴代の政権は最後の1件まで調べると宣言して、多額の予算を投じてきましたが、十分な成果を出せないうちに、平成は終わりを迎えました。

浮いた年金の原因1:複数の番号による管理

平成9年に基礎年金番号が導入されるまで、年金制度ごとに異なる記号番号が発行され、それで年金記録を管理してきました。

・ 会社員の時は厚生年金保険、独立して自営業者になってからは、国民年金に加入したという方

こういう方は、2つの記号番号を持っていました。

また記号番号ごとに年金手帳が発行されていたので、こういった方は各制度の年金手帳を、1冊ずつ持っていました。

・ 転職経験がある方

会社の手続きミスなどにより、厚生年金保険だけで2つ以上の記号番号と年金手帳を、持っていたというケースもあったのです。

浮いた年金の原因2:人為的ミス

複数の番号がある状態だと年金の請求手続きが行われた際に、制度や記号番号ごとに照会が必要になり、調査のために時間がかかります。

そこで複数の記号番号を基礎年金番号に統合し、ひとつの番号で年金記録を管理することになりました。

ところが統合作業を進めていくと、厚生年金保険に加入する時の資格取得届に、会社が間違った氏名や生年月日を記入していたため、統合できない記号番号がありました。

また社会保険庁の職員が、手書き原簿からコンピューターに入力する際に、間違った氏名や生年月日などを入力したり、入力するのを忘れたりしている場合がありました。

こうった人為的なミスが重なって、5095万件もの宙に浮いた年金記録が発生しました。

1/3ページ

最終更新:6/11(火) 18:04
マネーの達人

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事