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レジ袋削減15億枚超 県内、無料配布廃止から11年

6/11(火) 23:38配信

北日本新聞

■国が法令化の方針

 県内のスーパーなどが2008年にレジ袋の無料配布をやめてから19年3月までの11年間で、削減されたレジ袋の枚数が15億枚を超えたことが県のまとめで分かった。国はプラスチックごみの削減に向け、富山県の取り組みを参考にレジ袋の無料配布を禁止する方針を示している。全国初の試みが県内で定着した経緯と、今後の課題を探った。(政治部・吉崎美喜)

 海洋汚染につながるプラごみの問題は世界的に関心が高まっている。環境省は今月、全国のスーパーやコンビニなどでレジ袋の無料配布を禁じる法令をつくる方針を表明。原田義昭環境相は4日の会見で「富山県で非常に進んでいるという話を聞いた。有用な方法になる」と述べ、富山での取り組みを高く評価した。

 県内では07年、地球温暖化を防ぐため、消費者団体と事業者、行政がレジ袋削減の協議会を設立。08年4月からスーパー27社とクリーニング店1社の208店舗で一斉にレジ袋を有料化した。全県的な取り組みは全国初だった。

 1年の周知期間を設けたことで、買い物客の多くが開始当初からマイバッグを持参。協力店でマイバッグを使った人の割合は初年度以降、90%台を維持している。協力店は53社514店舗まで増えた。

 県によると、17年度までに削減できたレジ袋は合わせて14億4673万枚。18年度分の枚数の詳細は集計中だが、累計で15億枚を超えたことを確認した。県民1人当たりでみると、11年間で1400枚を削減した計算になる。

 無料配布の廃止前からマイバッグ運動を進めてきた県婦人会の岩田繁子会長は「今ではマイバッグを使うことが当たり前。『良いことは皆で進めよう』という真面目な県民の気質が表れた」とみる。取り組みは他県の注目を集め、21県にまで拡大した。

 一方、課題もある。当初は県内でのレジ袋有料化に協力していたドラッグストア業界で、13年以降、無料配布を再開する動きが広がった。10年度には最多の1億6千万枚を削減できたが、近年は減少傾向だ。背景には業界の競争激化もあるとみられる。北信越地区を中心に店舗を展開するクスリのアオキ(石川県白山市)は、再開理由を「顧客サービスを全店で統一する必要があるため」と説明する。

 コンビニもレジ袋を無料で渡している。ただ、最大手のセブン―イレブンが30年までにプラ製レジ袋の全廃を目指すと表明するなど、新たな動きも出てきた。

 石井隆一知事は11日の県議会本会議で、レジ袋の削減枚数が15億枚に達したことを説明。今後、コンビニでのマイバッグ運動を進めるため、8月に「ノーレジ袋実践ウイーク」を設ける方針を示した。県内企業の従業員にマイバッグで買い物をしてもらう。

 県環境政策課は「無料配布廃止に協力してくれる業界はまだ広げられる。ドラッグストアやコンビニの理解を得られるよう努めたい」と話す。

北日本新聞社

最終更新:6/11(火) 23:38
北日本新聞

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