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妊産婦の診療に積極的な医療機関への「評価」を - 厚労省・検討会が取りまとめ

6/11(火) 15:00配信

医療介護CBニュース

 厚生労働省は10日、「妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会」での議論の取りまとめを公表した。産婦人科以外の診療科で妊産婦の診療を敬遠しがちな医療機関があることから、その診療に積極的な医師や医療機関を何らかの方法で「評価」するよう提言している。【松村秀士】

 妊産婦の診療には、通常よりも慎重な対応や胎児・乳児への特別な配慮が求められる。しかし、産婦人科以外の医師が関連の研修を受ける機会が少ないため、「自信がない」といった理由で妊産婦の診療を敬遠したり、診療に消極的だったりする医師や医療機関が一定程度存在する。実際、妊娠中の女性が産婦人科以外の診療科を受診しようとした際に、他の医療機関を勧められたり、「妊婦の診療はできない」と言われたりしたケースが少なくないという。

 こうした状況や、近年の出産年齢の上昇などを踏まえ、妊産婦への医療提供体制の充実や健康管理の推進の在り方などを話し合う同検討会が発足。2月から計5回にわたって議論を重ねた。

 取りまとめでは、妊産婦に対する、▽相談・支援▽医療提供▽連携体制の構築▽健診や診療の評価―に関する課題や今後の方策などを整理している。

 相談・支援では、妊産婦が抱える不安や身体の負担は時期によって異なることから、厚労省が2019年3月に改定した「授乳・離乳の支援ガイド」を普及させ、医療者らに周知する必要性を強調。また、日本産婦人科医会の「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル」を用いた医師や助産師ら支援者の育成に努めるほか、産後ケア事業の全国展開の方法を検討すべきだとしている。

 医療提供に関しては、妊産婦が安心して医療機関を受診できるよう、医師会や関係学会の研修といった既存の取り組みを活用した研修体制の構築を要望。研修では、インフルエンザや花粉症などの診療を行う際の妊産婦への配慮や、薬の処方内容に関する薬剤師らとの連携も学べる機会が持てるよう検討する必要があるとしている。

 さらに、産婦人科以外の診療科でも妊産婦の診療を積極的に行えるようにするため、産婦人科医による相談体制を構築するなど、妊産婦の診療を地域で支える体制を構築すべきだと指摘。母子健康手帳やお薬手帳などを活用した診療科間の情報連携も求めている。

 こうした議論の取りまとめを踏まえ、中央社会保険医療協議会で妊産婦に対する診療の評価の在り方を検討するよう促している。

CBnews

最終更新:6/11(火) 15:00
医療介護CBニュース

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