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焼肉のたれ市場が好調、消費増税も追い風に?

6/12(水) 20:02配信

日本食糧新聞

焼肉のたれ市場は、肉需要の高まりを受け好調に推移している。TPP11の発効などから輸入肉の関税が引き下げられ、肉の消費量は増加傾向にある。それに伴い、焼肉のたれ、ステーキしょうゆカテゴリーも活性化している。

肉需要の高まりを受け

今年は各社の主力商品で周年発売やリニューアルが重なり、市場は例年以上に盛り上がりそうだ。10月には外食の消費税率が10%に引き上げられ、客足への影響が指摘されている。一方、家庭内ではステーキや焼肉などハレの日メニューの登場頻度が増えるのではとの期待もあり、市場にとって増税が追い風にもなりそうだ。

魚離れが進む中、肉と魚の摂取量は2006年を境に逆転。今後も肉需要はさらに高まると予想される。近年では低価格な豚、鶏を中心に消費が伸び、肉用調味料の販売も好調に推移している。

直近の市場動向では、各社の主力商品でテコ入れを図る動きが見られる。エバラ食品工業は2017年に「黄金の味」の製法、容量、容器を大幅刷新。日本食研は今年「晩餐館・焼肉のたれ」が発売30周年となり、パッケージリニューアルや販促強化を行う。

モランボンも「ジャン」が発売40周年を迎え、味わい・容器・パッケージデザインを刷新した。キッコーマン食品は「わが家は焼肉屋さん」シリーズの新たな広告キャラクターに松岡修造を起用、パッケージと中身を刷新した。各社商品の周年や刷新効果で市場の盛り上がりが期待される。

精肉の消費動向では、TPP11発効の影響などから輸入肉の単価が下がり、それにどう対応するかがポイントになる。エバラ食品工業は、輸入牛肉に多い赤身肉を焼肉のたれに漬け込む調理法を提案し、需要の促進を図る。他社でもたれを使った丼やお弁当など、焼肉にとどまらないメニュー提案を今まで以上に強化している。

野菜・果実多めの具材系ヒット

今年注目なのが、野菜や果実などをたっぷり使った「具材系」といわれるたれだ。キッコーマン食品は2月、野菜と果実を50%以上使用した「超おろしのたれ」を発売。発売から3ヵ月で当初の年間売上げ目標を突破した。エバラ食品工業は「おろしのたれ」シリーズに昨年、「たまねぎのたれ」を追加。ボトルデザインも一新し、シリーズ全体で統一感を高めている。

具材感あるたれは、焼肉のつけだれだけでなく、冷しゃぶや豚カツなどにかけて使うと、ごちそう感がアップした仕上がりになる。肉用調味料は、特にサブカテゴリーで単価が下落傾向にあり、具材のインパクトや付加価値を訴求することで、単価アップにもつながっている。

焼肉のたれは主に醤油をベースとし、汎用(はんよう)利用の懐が深い商品だ。惣菜の素などのメニュー用調味料は1回使い切りのため、料理をする人にとっては割高に感じる傾向がある。一方、焼肉のたれはメニューのアレンジが効き、コストパフォーマンスも高い。

食の簡便化が進む中、スーパーの精肉売場では味付け済みの肉が販売され、味のレパートリーも広がっている。家庭で肉用調味料を使用する機会が取られる半面、メーカーにとっては業務加工用にチャンスがありそうだ。

※日本食糧新聞の2019年6月12日号の「焼肉のたれ特集」から一部抜粋しました。

日本食糧新聞社

最終更新:6/12(水) 20:02
日本食糧新聞

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