ここから本文です

特殊なシフトレバーが原因? なぜ加害車両は「プリウス」が多いのか いま見直されるMT車も防止策に

6/12(水) 10:30配信

くるまのニュース

トヨタ「プリウス」は危険なクルマなのか?

 最近は、トヨタ「プリウス」が関係した交通事故が多いです。痛ましい交通事故の加害車両を見ると、確かにプリウスになっていることがあり、そのためにプリウスの安全性が疑われるのでしょう。

プリウスのシフトレバーは超コンパクト!アクアやノートのレバーはどうなってる?(画像28枚)

 SNS上でもプリウスの事故原因を追及するような投稿が見受けられますが、なぜプリウスは危険といわれるのでしょうか。

 プリウスを疑いの視線で見ると、ほかの車種とは違う操作上の特徴として、シフトレバーが挙げられます。インパネに装着された小さなレバーですが、常に中立の位置にあるため、どこのレンジに入っているのか分かりにくいです。

 同じトヨタのハイブリッド車の「アクア」は、前後方向にジグザグに動かす一般的なシフトレバーを前席中央の床に装着しています。これに比べると、プリウスのシフトレバーは使い勝手が分かりにくく、誤操作を招きそうな印象も受けます。

 ただしこのシフトレバーは、最近になって採用を開始したわけではなく、2003年に発売された2代目プリウスから装着されています。また日産「ノートe-POWER」や「リーフ」には、丸い形状のシフトレバーが装着され、これもレバーは常に中立の位置そのままです。

 クルマのデザインにはさまざまな可能性があるため、否定的な見方をするときは慎重になる必要がありますが、基本的な運転操作に違和感が生じるのは好ましくないです。

 プリウスやノートe-POWERなどのシフトレバーは、今後検討が必要な機能ではあるでしょう。それでもプリウスの交通事故原因に直結するものではないと考えられます。

 では、プリウスが交通事故の加害車両として目立つのは、どのような理由があるのでしょうか。

 2009年から2015年に販売された3代目プリウスは、登録台数が多いです。約6年間に日本国内だけで112万台を登録しました。4代目にフルモデルチェンジされる直前まで含めて、1か月平均で1万6000台を販売しており、現行の4代目プリウス、アクアや2018年に小型/普通車の国内販売1位とされるノートと比べても圧倒的に多い台数です。発売直後には1か月に国内だけで約3万台を登録していました。

 好調に売れた背景には、3代目プリウスが動力性能や燃費を大幅に向上させ、なおかつ、当時のライバルとされたホンダ「インサイト」に対抗する目的もあって、価格を割安に抑えたことがあります。

 また、販売系列も新たにトヨタカローラ店とネッツトヨタ店を加えて全国の約4900店舗で扱われるようになり、売れ行きを急増させました。

 プリウスを初代モデルから扱ってきたトヨタ店によると「3代目プリウスは物凄い人気でした。発売直後には、納期が最長で約10か月まで伸びています。工場はフル生産でしたが、それでも追い付かない状態でした。お客様も幅広く、法人から高齢の方までおられました」と振り返ります。

 子育て世代のユーザーには、ミニバンや背の高い軽自動車が人気です。子供が成長するとSUVに移行するユーザーも増えました。

 その一方で、高齢者は購入するクルマに悩んでいます。若い頃から慣れ親しんだセダンは車種数を減らし、設計も全般的に古くなっています。

 トヨタ車であれば、ミドルサイズセダンの「プレミオ」「アリオン」は2007年の発売です。以前から設計の古さが感じられ、魅力を欠いていました。「マークX」の登場も2009年で、2019年末には生産を終えることが決まっています。

 そうなるとミニバンやSUVが好みに合わない高齢のユーザーが、落ち着いた雰囲気の車種を求めた場合、プリウスが有力候補として浮上します。ベストセラーカーだから安心感も高いでしょう。

 先のトヨタ店によると「高齢のお客様を含めて、一度はハイブリッド車に乗ってみたいと思っている方は意外に多いです。ただし新しいメカニズムなので、不安もあります。その点でプリウスは人気車ですから、お客様の背中を押す効果が高いです。

 街中で頻繁に見かけられ、親戚や知人も買われたとすれば、ご自分も購入に踏み切れます。このような波及効果もあり、3代目プリウスは、新しいメカニズムが苦手だと感じているお客様にも買っていただきました」とコメントしています。

1/2ページ

最終更新:6/14(金) 10:16
くるまのニュース

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事