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初勝利の吉田輝星、周囲も驚く体力と練習量と度胸

6/12(水) 22:35配信

日刊スポーツ

<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム2-1広島>◇12日◇札幌ドーム

初登板で輝いた。日本ハムのドラフト1位吉田輝星投手(18)が「日本生命セ・パ交流戦」の広島2回戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発し、5回4安打1失点で初白星を挙げた。昨夏の甲子園で金足農(秋田)のエースとして準優勝した右腕は、セ・リーグ3連覇中で今季も首位の強力打線相手に、最速147キロの直球を軸に押す投球。大舞台での強さを発揮し、21世紀生まれで初の勝利投手となった。新人の好投でチームは交流戦首位に立った。

【写真】秋田犬のパペット人形を手に日本ハム吉田輝に声援を送る秋田犬保存会の関係者たち

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3万人を超える観衆を前に、夢に見た景色が広がった。ヒーローインタビューでウイニングボールを持った吉田輝が、スタンドの両親へ感謝を伝えた。「両親にプレゼントしたい。ここまで来られたのも両親のおかげ。やっと1軍の舞台に立てたので、これからもしっかり返せるように」。初勝利は最高の恩返しだ。

昨夏甲子園のような真っ向勝負で、ファンを魅了した。1回いきなりのピンチにも動じない。1死満塁で西川を外角高めの140キロ直球で3球三振、続く磯村には2球連続で帽子を飛ばす力投を見せ、最速の147キロをマークするなど三ゴロに打ち取った。2回表に長野に適時二塁打許すも、その裏味方の援護を受け一気にギアを上げた。「自分の真っすぐは、ある程度通用したのかなと思います」。初体験の5回も、直球主体で3者凡退。「5回を投げきったことがなかったので、どうせなら本番でやりたいと思っていた。勝利投手というよりもそっちの気持ちの方が強かった」と笑みを見せた。

努力の蓄積が実を結んだ。強みは基礎体力。原点は中学時代から徹底してきた走り込みだ。中学2年の春から約2年間指導した当時の監督石川英樹さん(56)は驚かされた。練習の合間、体にくくりつけたタイヤを引いてポール間を走り込んでいた。「常に下半身をいじめていました。やれと言った子は今までも何人もいたけれども、これ以上はやめた方がいいよと言った子は吉田が初めて。こっちが心配になるくらいでした」と舌を巻いた。

プロ入り後も姿勢は変わらない。2月の沖縄・国頭キャンプでも時間を見つけては走り込んだ。首脳陣やトレーナーはオーバーワークを恐れたが、心配を覆す体力に加藤2軍投手コーチは「体力があるから」と止めなかった。

試合前、心強いエールを受けていた。昨夏甲子園準優勝の金足農メンバーのグループLINEに「頑張れよ、負けるな」など応援メッセージが次々に寄せられた。短く「おう」と応えた。プロ最長の5回を投げ84球4安打4三振1失点と堂々たる投げっぷり。「1軍で活躍するのがプロ野球選手。ここがスタートラインだと、もう1回気を引き締めてどんどん先に行きたい」。大舞台で力を発揮する度胸と力を増した直球で道を切り開く。【山崎純一】

最終更新:6/13(木) 8:47
日刊スポーツ

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