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シンガポール独自のジンブランドに注目、初の独立型蒸留所で製造

6/13(木) 7:14配信

SankeiBiz

 蒸留酒のジンで、シンガポール独自のブランドが登場し、注目を集めている。シンガポールといえばジンをベースにチェリーリキュールなどを合わせたカクテル「シンガポール・スリング」が知られるが、名実ともに「ローカルカクテル」となることが期待されている。

 フィリピンの経済紙ビジネスワールドによると、シンガポールで2018年、同国初となる独立型の蒸留所がオープンした。「ブラスライオン」と名付けられたその蒸留所はジェーミー・コーさん(女性)が立ち上げたもので、最初の製品がオリジナルのジン。コーさんは現在、シンガポール政府観光局と連携してこのジンをPRしている。

 シンガポール・スリングは英国統治下の1915年、シンガポールのラッフルズ・ホテルに勤めていたバーテンダーが考案した。ジンは当時、統治者たちが好み、欧州産を貴重品として船で持ち込んでいた。

 コーさんはシンガポールでレストランやバーを運営し、「ローカルカクテル(シンガポール・スリング)には、地元のスピリットを使わなくてはいけない」との思いから、12年ごろにジンの蒸留に挑戦することを決意。米国で蒸留技術を学び、ドイツのシュワルツワルト地方で高アルコール度の酒「シュナップス」の製造などから蒸留のヒントを得た。

 シンガポール帰国後、同国での蒸留免許を取得した。蒸留所の実態があまり知られておらず、規則に厳しい同国で、コーさんは既存ルールを順守するとともに当局側と新たなルールを模索しながら免許の取得にこぎつけた。

 そうしてブラスライオンでつくられたジンは、インドのスパイスや、中国医学薬、地元の熱帯フルーツなどが、英国風のジンベースと混ぜ合わされ、シンガポールというさまざまな文化が融合する多民族国家を映し出すものとなった。

 コーさんはまた、蒸留所を単なる「生産工場」とするのではなく、訪れる人が体験を楽しめる場所にしたいと考えた。ブラスライオンの公式サイトによると、現在、蒸留工程を紹介したり試飲したりできるツアーを実施しているようだ。

 もっとも、コーさんのブラスライオンはシンガポール初の独立型の極小蒸留所だが、ジンの蒸留所自体は以前からある。中華系の名前を由来とする「タングリン・ジン」がその代表で、40年以上の歴史がある。タングリン・ジンでは「オーキッド・ジン」が代表ブランドだ。(シンガポール支局)

最終更新:6/13(木) 7:14
SankeiBiz

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