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文大統領「オスロ構想」…「暮らしが良くなる平和で分断を克服」

6/13(木) 7:36配信

ハンギョレ新聞

ノルウェー オスロ・フォーラム基調演説 「平和が国民の暮らしに役立つ時、心の分断も治癒」

 ノルウェーを国賓訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が12日(現地時間)、朝鮮半島非核化や統一後ではなく、南北の住民がいま享受できる平和を共に体感し享受して、これを非核化と分断克服の動力にしようという「オスロ構想」を出した。

 文大統領はこの日、シンガポールでの初の朝米首脳会談1周年を迎え、オスロ大学で開かれたオスロ・フォーラムの基調演説で「平和が国民の暮らしに実質的に役立つ時、国民は積極的に分断を克服し平和を作り出す」と述べ、「平和が私たちの暮らしを向上させる良いものだという肯定的な考えが集まる時、国民の間で理念と思想によって分かれた心の分断も治癒されるだろう」と明らかにした。オスロ・フォーラムは、ノルウェー外務省と人道主義対話のためのセンターが共同主催する行事で、国際紛争の仲裁と平和定着を主に議論する。

 文大統領は「国民のための平和」という題名の演説で「真の平和はお互いに役立つ」としながら「平和が国民の一人ひとりに利益となって、良いことにつながらなければならない」と強調した。朝鮮半島の平和が、直ちに南北の住民にとって得になる具体的な現実につながるようにするという意味だ。また「得になる平和」を実践して、朝鮮半島平和プロセスに対する国民的支持を確立し、ふたたび南北、朝米首脳会談につなげるという意志も込めたものと見られる。

 文大統領は続けて「今私たちに必要なことは、新しいビジョンや宣言ではなく、お互いに対する理解と信頼を深めて対話の意志を確かにすること」と述べた。それと共に、直ちにできる平和を実践してみようと提案した。彼は「南北の住民が分断により体験している構造的暴力を平和的に解決することが重要だ」として「境界地域の被害からまず解決しなければならない」と強調した。彼は「人が往来できない境界地域でも、山火事は起き病虫害や家畜伝染病が発生する。見えない海の境界は、漁民の操業権を脅かす」として「構造的暴力」の事例を挙げ、「ドイツは1972年に東西ドイツ基本条約により境界隣接地委員会を設置し、火災、洪水、山崩れ、伝染病、病虫害、水資源汚染問題などに速かに共同対処した」と紹介した。南北も境界地域問題を扱う常設協議体を構成しようと提案したわけだ。

 文大統領は「国民のための平和」が周辺国にとっても利益になると強調した。彼は「朝鮮半島の平和定着は、北東アジアで最後に残った冷戦構図の完全な解体を意味し、歴史と理念によって長い間葛藤を経てきた北東アジア国家にとって、未来指向的協力に進む機会になるだろう」と話した。さらに文大統領は「南北は分断されており、北朝鮮は米国、日本と国交を結んでいない」として、南北間の終戦宣言と朝・米・日間の外交関係樹立を遠回しに促した。

 一方、文大統領は朝米関係に対しても肯定的な展望を出した。彼は「1年前、朝米首脳は朝鮮半島の完全な非核化、新しい朝米関係、朝鮮半島平和体制の大原則に合意した」として「今その合意は進行中」と話した。続けて「2回目の朝米首脳会談以後、対話が膠着状態を見せているが、それはお互いを深く理解する時間が必要なためだ。過去70年敵対してきた心を溶かす過程」だと話した。また「朝鮮半島の平和の旅程は決して容易ではなく、少なくない時間がかかるだろうが、万年雪が大洋に流れるように朝鮮半島の平和も大洋に至ることになるだろう」と話した。

オスロ/ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/13(木) 7:36
ハンギョレ新聞

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