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「6・12」1周年に送られた金委員長の手紙…朝米の膠着の突破口なるか

6/13(木) 7:48配信

ハンギョレ新聞

トランプ大統領「先ほど美しい手紙が届いた」 「何か起きると思う」 朝米の膠着状態にもかかわらず首脳間の疎通は維持 ムン特別補佐官「新しい可能性が開かれたのでは」

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がドナルド・トランプ米大統領に6・12シンガポール首脳会談1周年を機に親書を送った事実を、トランプ大統領が11日(現地時間)に公開した。2月末にハノイで開かれた第2回首脳会談が成果なく終わった後も、首脳間の信頼と対話の意志が続いていることを示したものだ。今月末に韓米首脳会談を控えた時点でもあり、朝米の膠着状態に突破口が開かれるかどうかに注目が集まっている。

 トランプ大統領はホワイトハウスで、記者団が「今月末の訪韓時に金正恩委員長と会う可能性」を問うと、「金委員長から先ほど美しい手紙が届いた」とし、「関係は非常に良いと思う。手紙に感謝する」と答えた。彼は「我々は非常に良い関係を保っている」と強調したうえで、「昨日届いた手紙でそれを確認することができる」と述べた。 彼は伝達経路と内容は明らかにせず、「非常に個人的で、とても温かく、とても素敵な手紙」だと述べた。

 トランプ大統領はまた「北朝鮮がとてつもない潜在力を持っていることを、誰よりも感じている人が金正恩委員長だ。彼はそれを完璧に知っている」と語った。「私がここに来たときは深刻な状況だったが、その時とは異なり、今は核実験もなく、重大なミサイル実験もない」と再び強調した。さらに「私は何か起きると思う。大変肯定的なことであろう」と述べた。

 ハノイでの「ノー・ディール」以降、朝米間で、それも首脳間の書簡接触が公開されたのは、今回が初めてだ。朝米はハノイの会談後、互いに「計算法の転換」と「完全な非核化」を要求し、5月初めの北朝鮮の短距離ミサイル発射と米国の北朝鮮の貨物船差し押さえの発表で対立するなど、神経戦を繰り広げてきた。しかし、6・12の首脳会談1周年に合わせた親書は、両首脳が互いに変わらぬ信頼を持っており、トップダウン方式の対話のモメンタムがよみがえる可能性を示している。

 ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官は12日、外交部や世宗研究所、米国研究センターが主催したセミナーで、金委員長の親書に対して、「これまで全く対話やコンタクト(接触)がなかった点を考えると、朝米間に新たな可能性が開かれたのではないかと思う」と評価した。チョ・ソンニョル国家安保戦略研究院諮問研究委員もハンギョレに、金委員長が6・12首脳会談の意味を記念し、原則的な非核化と対話の意志を表したのだろうと推定し、「交渉の動力を維持する面で、肯定的なシグナル」だと話した。

 これに先立ち、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日、フィンランドで「南北、朝米間に対話が行われている」とし、「近いうちに南北、朝米対話が再開すると信じている」と明らかにしたのも、今回の親書伝達と同じ脈絡と言える。

 しかし、朝米が「非核化と相応の措置」に関する見解の隔たりを埋めるまでは、時間がかかるものと見られる。トランプ大統領は、3回目の朝米首脳会談の可能性に関する記者団の質問に、「実現する可能性もある。しかし、私はもう少し先のことにしたい」と話した。北朝鮮がより大胆な非核化の決断で「ビッグ・ディール」に応じるべきという立場を固守したものと受け止められる。ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官も、ウォールストリート・ジャーナル主催の行事で、3回目の朝米首脳会談について「全面的に可能で、まさに金正恩委員長がカギを握っていると考えている」とし、ボールを北朝鮮に渡した。彼は「彼らの準備が整った時、私たちも準備も終わるだろう」と述べた。

 北朝鮮も「寧辺(ヨンビョン)核施設の廃棄と核心的な制裁の解除を交換しよう」という従来の立場を変えた兆候は見られない。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「北朝鮮は米国に物乞いするような態度は見せないと言ってきた」とし、「金委員長は親書で『早期の首脳会談を望む』などの政治的メッセージは排除し、極めて個人的な親交を強調したものと推測される」と話した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:6/13(木) 7:48
ハンギョレ新聞

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