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JDI白山工場、7月から休止 早期退職1200人に拡大

6/13(木) 1:06配信

北國新聞社

 石川県内に生産拠点を持つ中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は12日、スマートフォン向け製品を手掛ける白山工場(白山市)の生産を7月から休止すると発表した。JDIは9月末までに再稼働するかどうかを判断するが、閉鎖も検討している。不振のスマホ事業を縮小し、国内の早期退職者の募集を5月公表時の千人から1200人に拡大するなど大規模な構造改革に踏み切る。

 月崎義幸社長(59)は9月30日付で引責辞任し、スマホ向けパネルを製造する茂原工場(千葉県茂原市)の一部工程の9月閉鎖も決めた。車載向けパネルを生産する石川工場(川北町)の稼働に影響はない。

 2016年10月に約1700億円を投じて建設した白山工場は、今年に入ってから稼働率が5割を切る状態だった。最大の納入先である米アップルのスマホ需要の伸び悩みが響いた。

 JDIの広報担当者は10月以降の再稼働の可否について「分からない。再稼働できるか閉鎖になるかは半々だ。需要低迷が続けば、閉鎖の可能性は想定しなければならない」と述べた。

 白山工場は資産価値を切り下げ、20年3月期連結決算で最大500億円の損失を計上する可能性がある。19年3月期には同様の損失747億円を出している。閉鎖の場合は、工場設備業者への違約金や石川県、白山市への補助金返還で最大200億円の特別損失が生じるという。

 JDIは、中国と台湾の企業連合から総額800億円の支援を受け、傘下入りする予定だ。中台連合は14日までに金融支援を機関決定するとJDI側に通知している。

 JDIは19年3月期まで5年続けて連結純損益が赤字だった。スマホ事業を縮小した上で、固定費を一段と下げて利益を確保できる体制の確立を急ぐ。

 早期退職の規模は国内社員数の約4分の1に当たる。7月29日~8月27日に募り、9月末までに退職してもらう。来年3月末時点で40歳以上の社員を対象とするが、白山工場や、茂原工場の閉鎖工程に従事する社員に対しては年齢制限を設けない。関連会社のJOLED(ジェイオーレッド)にも転籍させるほか、海外の販売子会社でも数十人を減らす。

 18年6月に社長に就いた月崎氏は自主再建の断念と大規模なリストラに追い込まれた責任を取る。後任には菊岡稔常務執行役員(56)が就任する。7月以降は役員報酬を最大で月額60%削り、管理職以上の夏季賞与も最大約50%減らす。早期退職者の割増退職金は約90億円を見込む。

 石川県の谷本正憲知事は白山工場の休止発表を受け、今後のJDIの対応について「十分見極めないといけない」と語った。その上で「市場の見極めが甘かったと言えば甘かったのかもしれない」と指摘した。

北國新聞社

最終更新:6/13(木) 1:06
北國新聞社

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