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【カネカ炎上問題】投資の視点から斬る! 安易なCSR活動アピールは訴訟問題の引き金に

6/14(金) 8:01配信

マネーの達人

育休明けの社員に対するカネカの処遇による炎上問題。

この件についてはさまざまなメディアで、大企業の社員に対する労働待遇に関する議論がなされているため、今回はあえて投資の視点で解説していきます。

今回注目するのは、将来「日本企業の抱えるリスク = 日本企業の株を保有する投資家のリスク」についてです。

具体的には、ESG投資を行っている欧米機関投資家による訴訟により、ある日突然企業価値が欠損する恐れについての注意喚起です。

現在見向きもされないこの問題は、ある日突然多くの日本企業のリスクとして浮上する可能性があるため、日本株で資産運用をしている個人投資家は今からしっかり認識しておきましょう。

ESG投資とは

ESG投資とは、

・「環境」
・「社会」

・「企業統治」

を重視している企業に投資をして長期的に優位性を得ようとする投資手法

です。

ESG投資をする機関投資家や社会の目を気にして、昨今の大企業はCSR活動をアピールする傾向があります。

炎上しているカネカでも、CSR基本方針としてアニュアルレポート内で次のようにアピールしています。

「すべての社員の人格や個性を尊重して、企業人としての能力開発と発揮を支援・促進します。」

ESG投資の優位性に関する認識の違い

ひと昔前は、このような社会的意義のある投資は、通常の投資よりリターンが劣ると考えられてきました。

しかし、昨今では、長期的に優位性があると認識され始めたため、すでに欧米の機関投資家の間では投資手法の1つとして採用されています。

ただ、日本では、社会的意義はあってもリターンの面では疑問視されているのが現状です。

この感覚の違いが、投資家向けのレポート内に安易にCSR活動をアピールしてしまう原因になっていると考えられます。

ESG投資のポートフォリオロジック

環境・社会面での企業の取り組みを考慮して、投資判断をする流れを普及させているGSIAでは、ESG投資をする際の具体的な投資手法をいくつかに分類しています。

その中には、今回のカネカの件で問題になっている人権や労働環境を、重要な判断材料としているものも当然あります。

GSIAには莫大な資産を運用する機関投資家(年金基金も)も加わっているため、企業価値を高める目的でCSR活動を投資家向けにアピールしているにもかかわらず、実際には全く行われていなかったとなれば、ESG投資をするうえで重要になる判断材料が虚偽だったことになります。

このような事例が多発すれば、欧米機関投資家による訴訟が多発してもおかしくありません。

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最終更新:6/14(金) 8:01
マネーの達人

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