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グループホームが介護報酬2750万円を不正請求 事業者の指定取り消し

6/14(金) 11:56配信

福井新聞ONLINE

 福井県の坂井地区広域連合は6月13日、介護報酬約2750万円を不正請求したとして、福井市の「すいせん」が運営する「グループホームすいせん春江」(坂井市)に対し、介護保険法に基づき、介護保険事業者の指定を取り消すと発表した。さらに、利用者には介護報酬の不正請求に伴う負担増を含め計約1千万円を不当に支払わせていた。

 入居している坂井、あわら市の60~90代18人が移る施設を確保するため、取り消し日は9月30日とした。認知症対応型共同生活介護と介護予防認知症対応型共同生活介護の指定を受けていた。県内の介護事業者の指定取り消し処分は、2015年5月以来3例目。

 同連合によると、同施設は利用者数に対して2人必要だったケアプラン作成担当者を1人しか配置しておらず、この場合、介護保険を3割減額して請求しなければならないが、減算していなかった。また、終末期ケアに関する「みとり介護加算」の算定要件を満たしていないにもかかわらず、不正に加算請求した。

 少なくとも2014年1月から、作成担当者としての勤務実態がない職員を担当者として配置したと偽って報告した。消費税率が5%から8%に上がった同4月からは、消費税ではない費用を消費税名目として毎月1600円ずつ利用者全員に請求。職員が使用するゴム手袋などの費用も不当に利用者に支払わせていた。

 同連合による2018年10月の立ち入り指導で人員基準に疑義が生じ、同12月の立ち入り監査で不正が判明した。監査後の今年3月にも、作成担当者の配置について「2018年8月以降は改善している」と虚偽報告していた。

 介護保険法に基づく返還請求額は、時効部分を除く2017年4月から2018年12月までの利用分に係る介護報酬の不正請求相当額2756万7697円に、追徴金1102万7078円を加えた3859万4775円。施設側は既に全額返還した。

 施設によると、利用者に不当に支払わせていた約1千万円については、4割ほどを既に返還し、残りも7月中には返すとしている。

 すいせん春江の管理者(80)は福井新聞の取材に対し「制度を勘違いしていた。入居者やその家族、職員には申し訳ない」と話した。

福井新聞社

最終更新:6/14(金) 11:58
福井新聞ONLINE

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