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残された数少ない有効な手段は何か、日銀追加緩和の選択肢を点検

6/14(金) 11:27配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米国の利下げ期待が強まる中、日本銀行の追加緩和観測が浮上している。金融市場の関心は、そのタイミングとともに、どのような手段が用いられるかに集まっている。

黒田東彦総裁は10日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、日銀にはほとんど手段がないのではないかという懸念を一蹴し、必要ならさらに大規模な緩和を行うことができると述べた。現時点では「日本経済は追加的な対策が必要な状態ではない」としながらも、「2%の物価目標に向けたモメンタムが失われれば追加緩和を行う」と語った。

同総裁はその中で、緩和手段について、2016年9月の長短金利操作導入時に示した4つの手段を改めて示した上で、どれをどのように組み合わせて使うかは「経済状況だけでなく、特に金融市場の状況による」と説明した。仮に追加緩和が必要になった場合、「最大限、副作用を避けるため、さまざまな金融手段を組み合わせる可能性がある」と述べた。

四つの選択肢

マイナス金利の拡大

円ドル相場は先週前半に1ドル=107円台後半と1月以来の円高水準に上昇した。米国が連続利下げに踏み切り日米金利差が縮小すれば、急速に円高が進む可能性があり、その場合の対応策として有力とみられるのがマイナス金利の深掘りだ。JPモルガン証券の鵜飼博史チーフエコノミストは7日付リポートで、9月に短期政策金利をマイナス0.3%に引き下げると予想した。

ただ、マイナス金利の深掘りは金利全般のさらなる押し下げにつながり、金融機関の収益をさらに圧迫するため、否定的な声も多い。日銀は金融システムリポートで、企業の資金需要が現在と同じペースで減った場合、約6割の地銀が10年後に最終赤字になるとの試算を示した。

東和銀行の吉永國光頭取は6日にブルームバーグに対し、「日銀がさらにマイナス金利を深堀りすると、金融機関は非常に厳しい状況に置かれるところが多くなる」と指摘。 そうなると「地域経済にもお客さまにも大変な問題が生じるため、絶対にやめていただきたいし、できるだけ正常化を早くしてほしい」と語った。

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最終更新:6/14(金) 11:27
Bloomberg

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