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児童虐待防止へ専門部署を設置 昨年度419件の高崎市 警察OBや教育関係者ら配置 秋にも新設

6/15(土) 6:01配信

上毛新聞

 虐待から子どもを守るため、群馬県高崎市は14日、児童虐待防止に取り組む専門部署を今秋にも、市福祉部内に新設することを明らかにした。市の担当者に加え、警察OBや教育関係者、臨床心理士といった専門家も配置する方針。児童が死亡するなど全国的に深刻な案件が相次ぐ中、乳幼児から高校生まで虐待が疑われる事案を把握できる態勢を整え、迅速かつ適切な対応につなげる。

◎県内の通告件数も増加の一方

 同日の市議会一般質問で、丸山覚氏の質問に対し、富岡賢治市長が答弁した。富岡市長は全国で頻発している児童虐待に触れ、「周囲の大人が本気になれば子どもは死ななくて済んだかもしれない。おざなりの対応をしないよう、実務的に虐待防止に当たる組織をつくる」と述べた。

 市は現在、虐待が疑われるケースが発覚した場合、福祉部こども家庭課の職員8人が24時間以内に目視で安全を確認している。

 2006年度からは電話相談窓口も年中無休・24時間体制に拡大。夜間・休日の電話を児童養護施設「希望館」(同市大橋町)に転送し、施設側から連絡を受けた市職員が緊急対応が必要な場合は県の児童相談所や警察に通報している。

 新設される部署には、8人のほかに警察OBら専門家数人が加わる予定。同課は「緊急時に『人が足りないから待って』とは言えない。増員されれば、よりきめ細かな対応ができる」と話す。

 富岡市長は上毛新聞の取材に、学校ごとに虐待防止担当を置く構想も明かし、「主任クラスが責任を持って児相や警察に相談する仕組みづくりを進めたい」と話した。

 市教委は千葉県野田市の小4女児虐待死事件を受けて、今年2月、幼稚園から高校までの市立教育機関計93施設に、虐待がないか実態を把握して対策を検証するよう通知。虐待が疑われるケースを見つけた場合は同課に相談したり、緊急の場合は児相に通告するよう求めている。

 群馬県によると、県内の児相3カ所への児童虐待の通告件数は14年度958件、15年度1088件、16年度1132件、17年度1140件、18年度1374件。

 同市の集計では、市内の通告件数(市への通告含む)は14~17年度に200~300件台を推移していたが、昨年度は419件に急増した。419件のうち、身体的虐待が177件(42.2%)、心理的虐待が140件(33.4%)、ネグレクトが101件(24.1%)、性的虐待が1件(0.2%)だった。

最終更新:6/15(土) 6:01
上毛新聞

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