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なぜ学校現場と教育委員会はいじめを放置する?元教員と”いじめ探偵”が指摘する隠蔽のメカニズム

6/15(土) 10:04配信

AbemaTIMES

 「けられた。なぐられた。おされた」。大阪府吹田市の小学校で1年半にわたっていじめを受け続けた児童のSOSは担任の教師に放置され、教育委員会にも届かなかった。

 市教委によると、現在小学校5年生の女子児童は1年生から3年生の間、5人の同級生から蹴られる、傘で叩かれる、トイレに閉じ込められるなどのいじめを受けた。女子児童は左足を骨折、さらにストレスによる視力障害を負ったという。きのう会見を開いた原田勝教育長は「被害に遭われましたお子様、ご家族に多大なご負担をおかけしたことを、教育委員会を代表して、心よりお詫び申し上げる」と謝罪。中井建志参事は「(担任教師に)いじめに対する認識が甘かったというふうに認識している」「本来であれば学校として保管しなければならないところではあったが、学校の体制としていじめのアンケートに関して保管するという規定がなかったために破棄していた」と説明した。

 報告によれば、当時の担任は女子児童の訴えを聞かず、他の教員などへの報告もしなかったといい、保護者に対しても「いじめのようなことがあったのは知らなかった」と話したという。さらに学校側はアンケートを一部破棄、保護者が訴え続けた結果ようやく設置された第三者委員会でいじめが認められた。

 学校でいじめが発生した場合、一般的なフローとして、まず被害者、加害者へのヒアリングを行い学年主任や生徒指導主任へ報告、緊急学年会議で対応の検討をする。その後、被害者・加害者の保護者と面会する。さらに同学年の担任教師と生徒指導教師全員による会議を開き、学級会や緊急学年集会でも問題を取り上げる。そして被害者生徒と加害者生徒を同席させて話し合いを行うという。

 中学・高校教員の経験を持つライターの末次鴻子氏は「実は現場の担任には権限がなく、学年主任、中高であれば生徒指導に相談し、レジュメを作る。学年主任、教務主任、校長の判断や動きが早ければスムーズにいくが、必ずしもそうではない。それから加害者・被害者双方の生徒や親御さんとお話しをする」と話す。

 「自分が担任をしているクラスでいじめが発生した場合、すぐ対応するのが当たり前だ。しかしクラスでいじめが起きたということ自体、言い方は悪いが担任の評価のマイナスになるということが現実的にはある。また、対応の過程で“こうした方がいい“ということもあまり言えなかったし、“転校したほうが良いよ“と言って怒られたこともあった。この学校はダメだと言っているのと一緒になるので、言ってはいけないことだからだ。また、同じ学年であっても他のクラスの担任に口出しはできなかった。“あの子、いじめられているよ“と言ったことがあったが、“放っておいて。私の仕事に落ち度があると言いたいのか“と返ってきた。そもそも教員は日々の業務が多く、自慢するわけではないが、私は生徒の声を逐一拾って対応しようと頑張っていたが、逆にそのことによって病気を発症してしまい、退職した」。

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最終更新:6/15(土) 10:04
AbemaTIMES

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