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週6日働いて手取り15万の父子家庭 小中2人の子育てに不安 貯金できず「進学、今だと厳しい…」

6/15(土) 5:10配信

沖縄タイムス

 沖縄県が14日公表した3年ぶり2回目の小中学生調査。見えてきたのは、困窮層ほど親が働き詰めで子どもとの触れ合いが少なく、必要な支援が行き渡っていない実態だ。「子どもの貧困対策元年」と位置付けた2016年以降、物的・人的支援で一定の前進があったが、依然として経済的に厳しい家庭が多く「この先どうなるか分からない」「子育てが苦しい」といった切実な声が聞こえてくる。

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 ■頼れる親族もなく

 本島南部の男性(39)は、1人で中学1年の息子と小学4年の娘を育てる。塗装の仕事で得られる収入は不安定で、少ない時は手取り15万円ほど。生活費に加え、子どもたちが部活動や塾通いを始めたため、金銭的な不安は尽きない。頼れる親族もなく、家事育児を1人で担う。県の小中学生調査で示された困窮層の厳しい実情と重なる部分が少なくない。

 休みは日曜日だけ。朝は早ければ6時半には出勤する。子どもたちと朝食を取れず、シリアルに牛乳をかけて食べるよう話して家を出る。「まだ寝ている時もあり心配」。自分が不在の時の安全を考え、家賃の負担は重いが、オートロックのアパートに住む。

 昨年、持病の手術を受けた。費用の工面や子どもを残して入院する不安から、治療をちゅうちょしていたが、幸い民間の支援が得られ、手術に踏み切ることができた。仕事復帰まで約1カ月間の生活費援助も受け、「本当にありがたい。支援がなかったら今頃どうなっていたか」と話す。

 ■今のままでは厳しい

 体調の不安は軽減したものの、経済的、精神的にぎりぎりの暮らしは続く。最も不安なのは、不安定な収入で「この先どうなるか分からないこと」。週6日働くが、児童扶養手当などを合わせても、貯金はほとんどできない。部活や入塾の希望もかなえてきたが、「高校進学などを考えると、今のままでは厳しい。転職を考えている」と打ち明ける。

 1人で子育てするようになって約6年。人を頼ることはほとんどなかった。だが最近、子どもにとっても、自身にとっても、話せる相手が欲しいと思う。「父親だから子どもは悩みを話しにくいかもしれない。自分も誰かに話したい時があるし、聞いてもらうだけで気持ちが楽になる。ほっとしたい」(社会部・嘉数よしの)

最終更新:6/15(土) 9:30
沖縄タイムス

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