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元DeNA荒波翔の今 メキシカンLの強豪で躍動中「お金では買えない経験」

6/16(日) 20:32配信

Full-Count

8時間のバス移動やぶっつけ本番の対戦も…「充実感がありますね」

 メキシカンリーグのスルタネス・デ・モンテレイでプレーする元DeNAの荒波翔外野手が、前半戦首位ターンを決めた。前半戦最終戦となった首位対決、本拠地での12日(日本時間13日)のトロス・デ・ティファナ戦には7-10で敗れたが、チームは60試合を終え、40勝20敗。同じく40勝20敗のティファナとともに、北地区1位タイで前半戦を終えた。

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 1番センターとしてレギュラーの座をつかんでいる荒波は、ここまで45試合に出場し、170打数51安打、打率.300、出塁率.390、0本塁打、12打点。チーム2位の46得点、チーム1位の7盗塁、そして守備でも俊足を生かしたプレーを見せ、リードオフマンとしての役割を果たしている。

「試合後、8時間のバス移動があったり、試合前に打者ミーティングがなく、相手投手の球種を知らないまま、ぶっつけ本番で打席に立たなければならなかったりと、日本とは環境が違いますが、その中で最低限、やることはできているし、自分の持っているものを出してアピールできているかなと思います。給料は日本のほうがいいですが、メキシコでは、日本ではできない、お金では買えない経験ができている。伸び伸びやりやすい環境ですし、充実感がありますね」

 メキシカンリーグは南北各地区に8チームずつあり、交流戦も別の地区の各8チームと年間6試合ずつを行う。同じ地区の各チームとは6試合、あるいは12試合が組まれているが、日本のプロ野球のように、同じリーグのチームの各先発投手と1年に何度も対戦する訳ではない。だが、メジャーのように、詳細なデータが用意されることはなく、経験のない1年目の選手には不利な環境だが、その中でも、コツコツと結果を残してきた。

首位争いのティファナ戦は因縁のカード、元NPBのナバーロやオビスポが退場に

 意識しているのは出塁、そして得点だ。相手投手の情報は、メキシコでプレー歴の長いチームメートに聞くようにしているといい「こっちの選手は四球で出塁することはあまりいいことではないと思っているようですが、僕のようなタイプは安打も四球も一緒。日本では1試合で最低1安打、1四球で2度出塁することを心がけていましたが、それはメキシコでも同じ。日本のように相手投手の球種やボールの軌道が分かっていないと、追い込まれてから粘るのは難しいですが、塁に出て得点することが自分の役割ですし、こっちの投手は日本人よりもコントロールが良い訳ではないので、とにかく出塁することを考えています」と明かす。

 北地区の上位争いは熾烈だ。8チーム中、資金力のある強豪3チーム、モンテレイ、ティファナ、アセレロス・デ・モンクローバが首位争いを繰り広げており、3位のモンクローバも39勝21敗で首位とわずか1ゲーム差。勝率6割5分以上の位置に3チームがひしめく大混戦だ。ティファナとは昨年から乱闘が多く、因縁のカードとなっているといい、12日(同13日)のティファナ戦でも試合がヒートアップ。警告試合となり、監督、ヘッドコーチ、元ロッテのヤマイコ・ナバーロ外野手、巨人、日本ハムでプレーした守護神ウィルフィン・オビスポ投手の計4人が退場となった。だが、首位ターンとなったこともあり、選手たちは前向きだという。

「ティファナ戦は日本にはない独特の雰囲気で、緊張感があった。後味の悪い結果になったので、雰囲気も悪くなるかなと思ったら、監督が試合後、ミーティングを開き『前半戦を1位で終えることができたことを誇りに思ってほしい。ここまで頑張ってきた証しだ』と、ポジティブなことを言ってくれた。日本だと連敗したりすると雰囲気も悪くなるが、こっちの選手は引きずらないし、サバサバしている。チームの一体感は日本のほうがあるが、こっちの選手は切り替えがうまいのがいいところだと思います」

 リーグはオールスターを挟み、8日間の休みを経て、21日から後半戦が始まる。もちろん目指すは、4位以内に出場権が与えられるプレーオフ進出、そして優勝。荒波は、日本よりも過酷で広大なメキシコの環境の中で、後半戦も走り続ける。

福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka

最終更新:6/16(日) 21:02
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