ここから本文です

阪神 急降下の原因は貧打にあり…クリーンアップよ、奮起せよ!レジェンドがカツ

6/17(月) 13:00配信

デイリースポーツ

 奇跡的な猛追で16日のオリックス3回戦(京セラ)を延長12回の末に引き分けた矢野阪神。だが、パ最下位のオリックスに2敗1分と1勝もできず、首位・広島との差は「3」に広がってしまった。敗戦濃厚の試合をドローにした粘りは評価できても、連敗が止まらないまま18日から始まる楽天、西武との6連戦を迎えるのはやはり厳しい。16日の試合を現地で取材した虎のご意見番・小山正明氏は「投手陣は踏ん張ってる。とにかくクリーンアップや」と指摘、糸井、大山、福留の奮起を促した。

【写真】大山の走塁に…指揮官「論外」と断罪

  ◇  ◇

 ソフトバンクの左腕・大竹に完ぺきに抑えられた13日(木)の完封負けはやむなしとしても、その後は“痛恨”の連続。オリックス3連戦初戦の14日(金)は八回に西を継いだ藤川が逆転を喫し、15日(土)は守護神・ドリスが自らの失策からピンチを招いて逆転サヨナラ負け。16日(日)も負の流れを止められず、七回まで左腕・田嶋の前に無安打の貧打ぶり。九回2死から代打・福留の起死回生となる同点二塁打で延長12回ドローに持ち込んだものの、わずか3安打でパ最下位に沈むチームに1勝もできずに終わったのは、やはり痛恨と言わざるを得ない。

 2週間ぶりに虎のレジェンドOB・小山正明氏の携帯を鳴らすと、案の定、怒りに満ちた低い声が飛び込んできた。16日の長い延長戦を現地で取材してきただけに「点が取れんよなぁ…」という第一声は疲労困憊の様子。一番与しやすしと思われたオリックス相手に2敗1分という内容は、怒りよりも呆れ、と言った方がいいトーンだった。しかし、話すうちに徐々に怒りがこみ上げてきたようだ。こちらの質問を遮って自説を展開した。これはもう黙って聞くしかない。

 「とにかく点が取れん。きょう(16日)でもよう引き分けたとはいえ、たった3安打や。先発陣は何とかゲームを作っとるんやが、打線の援護がない分、終盤にへたる。オリックス戦の藤川、そしてドリス。勝ちパターンに入りながら逆転負けを喫したんやが、打線がもう少し頑張ってれば両方とも拾えたはず。今の状況は投手陣が可哀想やと思うね」

 「僕は開幕直後から言ってきてるんやけど、やっぱりクリーンアップがしっかりせんと勝てん。オリックス2回戦は糸井が同点二塁打、大山が勝ち越し適時打を打ってはおるが、より厳しい局面では打てん。3回戦も追いついてから延長12回のチャンスで大山が凡退。勝ち越しを逃した」

 小山氏が最初に指摘した15日の第2戦。矢野監督は勝ち越した後の大山の走塁を『論外』だと切り捨てていたが、個人的には1点リードで迎えた九回表の打席が大いに不満が残る。先頭打者で登場した大山は、フルカウントからオリックスの助っ人投手が投じた完全なボール球に手を出して三振に倒れた。続く福留が四球で歩いたことを考えると、大山が選んでいれば願ってもないチャンスが広がったと想像できる。なのに…。

 -大山三振後、四球で出塁した福留の代走・荒木が盗塁死。阪神・矢野監督のリクエスト要求も実らず、次の梅野も三振で追加点を逃しました。この時点で不穏なムードがプンプン漂ってました。

 「僕もそう感じた。とにかく阪神の打者はボール球に手を出し過ぎや。コースに決まったストライクが打てないのに、まだ外れたボール球が打てるはずない。1つのボールの見極めがどれほど局面を変えるか、阪神の打者はどれだけ理解してるのか…。フリー打撃でもただポンポン打てばええ、ちゅうもんやない。そのあたりを考えながら練習せんとあかんわな」

 開幕からずっと4番を任されている大山は、5月30日の巨人10回戦(甲子園)に9号3ランを放って以来、15試合本塁打なし。その前を打つ糸井も今季わずか4本塁打で、以前のような“超人的”な活躍は望むべくもないし、福留も疲労を考慮しつつの起用。これと他球団のクリーンアップと比べた時、やはり“脆弱感”は否めない。投手出身の小山氏が嘆くのもよく理解できる。ただ、そんなクリーンアップ以上に気になるのが切り込み隊長の近本。16日の試合も犠打が一つあるだけで5打数無安打と快音は聞かれなかった。

 -難敵だったソフトバンク戦を1勝1敗1分の五分で終え、リーグ最下位のオリックスにまさかの勝ちなし。苦しい状況で楽天、西武との交流戦最終週に突入します。クリーンアップも気になりますが、先週の6試合で最も苦しんだ近本に目がいきます。小山さんは彼をどう見てますか。

 「ここにきて強弱のポイントを各球団を突かれてきてる感じがするね。それにスイングにもキレがない。体力的なバテもあるやろうが、スタメンで出る以上、それは言い訳にならん。いつかも言うたが、何度か訪れる試練を自分で乗り越えてこそ本当のレギュラーとして周囲に認められる。彼には頑張ってほしいね」

 小山氏の言う通り、近本には早く本来の姿を取り戻してほしい。ここまで貯金生活のチームを引っ張ってきた彼が元気にグラウンドを駆け回れば、大山らクリーンアップも負けじとついてくる。交流戦残り6試合。18日からの楽天3連戦では兵庫・社高校の後輩・辰己と相まみえる。ここでいい意味での刺激を受け、何とか浮上のきっかけをつかんでもらいたい。18日は星野仙一元監督の出身地・倉敷での試合。天国で見守る“闘将”に、無様な試合は見せられない。(デイリースポーツ・中村正直=1997~99年阪神担当キャップ、前編集長、現販売局長)

最終更新:6/17(月) 15:03
デイリースポーツ

こんな記事も読まれています

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合7/19(金) 23:25

あなたにおすすめの記事