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お寿司の脇役”バラン”をアートに昇華、「築地玉寿司」社内コンクールがすごすぎる

6/17(月) 6:30配信

オリコン

 大正13年創業の『築地玉寿司』で40年間続けられている社内コンクールでは、“葉欄切り”の技術が競われている。“葉欄”とは、お寿司の脇に飾られている笹に見立てたアレで、味移りや彩りを添える役割を果たしている。その葉欄だけを使った作品コンクールのクオリティは年々上がっており、いつもは脇役の葉欄が見事に主役級のアートに仕上がっている。作品の題材は動物や風景、人物やアニメのキャラクターなど、ふだん見かける笹の形とはかけ離れた複雑で繊細なものばかりだ。

【写真】このクオリティで佳作!?ガンダムもバランで見事に再現、ハイレベルすぎる玉寿司傑作集

■緑一色だからこそ高度な技術が求められる繊細なアートだから面白い

 昨年の最優秀賞は躍動感あふれるドラゴンが印象的なアニメ『蒼天の拳』の主人公・霞拳志郎を描いた作品。これまでガンダムなどの作品でも入賞を果たしてきた作者、職人歴24年の久保田宏さんに話を聞いた。

――今回の題材はどのように選ばれたのでしょうか。
【久保田宏さん】これまで8回ほどコンクールに出品していたのですが、いつも2位、3位で悔しかったので、“今回こそは最優秀賞をとりたい”という思いで、自分の魂が入るものを題材にしようと、大好きなアニメを題材にしました。

――ドラゴンのうろこ部分はとても細かいですね。
【久保田宏さん】一番工夫した所です。荒々しさ・インパクトを意識しつつ、かなり集中して臨みました。

――制作時間はかなりかかりそうですね。
【久保田宏さん】3~4ヵ月、自宅で妻と協力して仕上げました。仕事が終わって深夜0時~2時頃に作業していました。

――材料は何を使っているのですか。
【久保田宏さん】コンクールでは本当の笹ではなく、人造のビニール製のものを使います。作業は包丁一本で、切れないように仕上げていきます。

――コンクールで磨いた技術が実際の店舗で活かされることはありますか。
【久保田宏さん】こういったアートのような葉欄を店舗で提供することはありませんが、丁寧さ・慎重さ・集中力は活かされてると感じます。また、コンクール作品を作るときに全体のバランスを考えるので、盛り付けの時に色合いや切り方を“デザイン”として考える創作技術も磨かれたと思います。

――葉欄切りならではの魅力は何か感じていらっしゃいますか。
【久保田宏さん】シンプルさが好きです。緑一色だからこそ繊細さが目立つので、高い技術が求められるという難しさも熱中した理由かもしれません。

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最終更新:6/20(木) 3:25
オリコン

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