ここから本文です

部下との人間関係なんか気にするな。僕が信頼されるために組織に与えた「最初の衝撃」

6/17(月) 12:30配信

新R25

「部下ができないこと」をするのが、リーダーの役割

弱冠38歳で府知事に就任した僕は、まず「自分の役割は『部下ができないこと』を実行すること」と決め、副知事以下の職員が絶対にできないことをやろうと考えました。

それを実行することによって、少しでも信頼してもらうしかありません。

知事の任期は4年。スピード感を持ってやらないと、4年間などあっという間に過ぎてし
まいます。

「部下ができないこと」と言っても、ちまちましたことでは、組織にインパクトを与えることはできません。

部下がこれまで「絶対にできない」と思っていたこと、部下にとっての長年の懸案、こうしたものを解決することによって、「最初の衝撃」を与えることが、重要だと考えたのです。

マキャベリも名著『君主論』において、「統治者は最初に衝撃的な大事業を行なうべき」という意味のことを語っていますね。

着任当初、大阪府は「地方負担金」で悩まされていた

当時、府庁の職員たちの積年の不満は「国直轄事業の地方負担金」の問題でした。

地方負担金とは、国が公共事業として大きい国道やトンネルを作るときに、地方自治体にその負担を求める仕組みのことです。

国土交通省から請求書が回ってきて、「〇億円支払え」という感じです。請求書には内訳も何も書かれていません。

職員から見せてもらって驚きました。「これ、いったいゼロがいくつなん?」と聞いて数えたら、ゼロが10個くらい(笑)。数百億円という金額でした。

国の直轄事業の地方負担金があまりにも一方的すぎるということは、1959年くらいから問題になっていました。

「国の仕事だから、国が全部資金を出すべきだ」というのが地方の主張。全国の首長や地方公務員が国に不満を持っていましたが、地方サイドが声をあげても、国は「聞く耳持たず」で、知らん顔。

僕は地方負担金のことを知って、「これはおかしいんじゃないか」と思いました。

大阪の改革を進めるうえで国とは色々な喧嘩をしましたが、国に設置された、外部有識者委員からなる地方分権改革推進委員会に出席したときに地方負担金についても声をあげました。

とはいっても、委員会で普通に発言したくらいでは、無視されるだけ。メディアにメッセージを乗せて世論を大きく動かさないと、国は相手にしてくれません。

僕は「これは、ぼったくりバーじゃないか。こんなもんは、支払いを拒否する」と、国ととことん喧嘩をする宣言をしました。

すると、メディアが飛びついて、連日のように小難しい地方負担金の行政制度の話を報道してくれました。

地方行政のマニアックな話ですが、メディアが盛んに取り上げたため永田町の政界でも関心を集めました。

2009年、民主党に政権が交代するかという総選挙を控えている時期でした。

2/3ページ

最終更新:6/17(月) 12:30
新R25

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事