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「がんに備える=がん保険」という考え方は捨てよう! 「がん」に対する正しい備え方を解説します。

6/17(月) 18:00配信

マネーの達人

収入減少を補填するお金

がんの治療の為に会社を休んだりして給料が出ない場合には、先ほどご紹介した傷病手当金から毎月の給料の3分の2が1年半を限度に支給されます。

その金額の範囲で生活をやり繰りできる場合はいいのですが、難しいという場合はその差額分を補填するお金が必要です。

トータルで掛かる費用

仮に標準治療を1年間連続で続け、高額療養費制度を利用した場合で考えると

・治療費…約60万円
・治療費以外…入院雑費約16万円、通院交通費約30万円、医療用タイツ等約10万円、収入減少補填約60万円(毎月5万円×12か月)
この場合は合計で約176万円が必要な支出となります。

この金額が手持ちの生活予備資金や余裕資金で賄える金額であれば、最初にお伝えしたように自分で賄える経済的損失になるので、特にがん保険に加入しなくていい事になります。

ただ、実際は不測の事態というのは、何もがんだけでは無いので、予備資金には余裕を持たせ、目安として生活費の1年半分を準備しておくと良いでしょう。

※生活費が毎月15万円の場合は、1年半(18か月)で270万円。

がん保険が必要か考える

生活予備資金が不足している方は、リスクの保有が難しい事になるので、ここでようやくがん保険を検討する事になります。

生活予備資金が貯まるまでと割り切り、一時金の保障がメインの定期型のがん保険で安く備えるのが一番合理的でしょう。

しかし、中にはがんの治療にはやっぱり保険で備えておきたいという方がいらっしゃいます。

がん治療だけと割り切るのならそれも1つの選択肢ですが、同じように万が一に備えてあれもこれもと保険を掛けてしまい、結局トータルの保険料として高い金額を支払う事になってしまいます。

保険を掛けていれば万が一の場合は、保険会社から保険金を受け取れますが、その分保険料としてコストを支払っているというのを忘れないようにしてください。

ちなみに、傷病手当金の無い自営業者ががんで働けなくなった際の収入減少への備えは、がん保険よりも、より大きな金額を保障する就業不能保険や所得補償保険で備える方が良いでしょう。

がんを含む万が一に備える為には、

まずはどれくらいの経済的損失があるのかを把握し、その損失分を自分の手持ちのお金(生活予備資金)でカバー(リスクの保有)できるかを検討する事

が重要になります。
この考え方は皆さん感覚的には分かっているはずですが、がんに備える=保険というイメージが定着しているので、深く検討せずにがん保険を契約する人も多数いらっしゃいます。

この機会に生活予備資金がいくらあるのか把握し、その上で自分達にがん保険が本当に必要かどうか、もう一度考えて見られてはいかがでしょうか。(執筆者:西田 凌)

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最終更新:6/17(月) 18:00
マネーの達人

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